JRAの交渉むなしく登録数11頭の衝撃… なぜ宝塚記念に馬が集まらないのか?その裏側を探ってみた
来週は春競馬を締めくくる第58回宝塚記念(G1)が行われるが、いまいち盛り上がりに欠けている。それはなぜなのか?
今年もキタサンブラックとサトノクラウンといった実力馬はいるものの、やはりわずか11頭の登録馬では盛り上がりが欠けるのも当然といえよう。加えてその11頭すべてがG1クラスの実力があるかと言えば難しいところ。11頭中にG1優勝馬は4頭いるが、1年以内にG1レースを勝利したのはキタサンブラックとサトノクラウンのみ。さらに11頭中2頭は重賞未勝利で、11頭中9頭が前走4着以下に敗退と勢いがあるわけでもない。
宝塚記念のフルゲートは18頭だが、過去30年でその18頭すべてが揃ったことは2度しかない。同じファン投票の有馬記念はフルゲート16頭だが、現在5年連続でフルゲートとなっており、過去30年でフルゲートとなったことは16回もある。こういったグランプリで出走馬を確保するためにJRAが陣営にお伺いを立てるのは知られた話だが、それでもここまで集まらなかったというのは春を締めくくるレースとしては深刻な問題だ。この頭数であればJRAが気にする馬券の売り上げも苦戦するだろう。
宝塚記念と有馬記念は同じファン投票型のグランプリであるがこの差は何なのか、宝塚記念はなぜ人気がないのか、宝塚記念の背景にある事情を探ってみよう。