【神戸新聞杯(G2)予想】不安定なハーツコンチェルトは押さえまで、ここは勢い重視の穴馬をチョイス

 今回は先週のセントライト記念(G2)に続く、「西」の菊花賞トライアル・神戸新聞杯(G2)を予想していく。

 まずは先週の振り返り。ローズS(G2)だが、1着から3着までまったくかすりもしない完敗。「◎」ラヴェルも見せ場なしの14着では手も足も出なかった。3着マラキナイアは2歳時のアルテミスS(G3)5着を評価すべきだったかもしれない。

 そして、翌日のセントライト記念(G2)は「◎」ソールオリエンスの圧勝を期待したものの、「△」レーベンスティールに1馬身3/4差をつけられる完敗。3着にもノーマークのシャザーンで己のセンスのなさを悔いるしかなかった。

 予想に戻ろう。

 それではいつものようにまずは過去10年、馬券に絡んだ30頭の前走データを見ていく。20年から昨年までは中京2200mでの開催だったが、傾向に差がないのでそのまま採用する。

日本ダービー 17頭
ラジオNIKKEI賞 1頭
オープン特別 2頭
条件戦(1勝クラス) 1頭
条件特別(1勝クラス) 1頭
条件特別(2勝クラス) 7頭
条件特別(3勝クラス) 1頭

 となっている。

 セントライト記念でも同じ傾向が見られたが、こちらの方がより顕著にダービーからの転戦傾向が出ている。もちろん、日本ダービー(G1)の好走馬もこの中に含まれている。ラジオNIKKEI賞(G3)からの臨戦はセントライト記念ではぼちぼち見られたが、こちらでは1頭のみ。あとは夏を越して勝ち上がってきた馬と夏前までにある程度賞金を持った条件馬が中心になっている。

 続いて人気順の成績を見てみたい。

1番人気 6-1-0-3
2番人気 2-2-1-5
3番人気 1-2-2-5
4~6番人気 1-2-3-24
7~9番人気 0-2-3-24
10番人気以下 0-1-1-50

 となっている。

 1番人気は6勝と鉄板級の強さだが、近5年では2勝にとどまった。中穴以下の好走もちらほらあったので、それを頭に入れておきたい。基本的に堅めのレースと考えるのが良さそうだ。

 これを踏まえて「◎」は10番ナイトインロンドンとする。

 前走は阿寒湖特別(2勝クラス)。内枠スタートからスッと下げて中団に控えて追走。前残り展開だったが、直線外からあっさり交わして2馬身差をつける完勝だった。

 昨年12月に2歳のうちにデビューして12着に大敗。そこから未勝利2着のあと3戦目の未勝利を勝ち上がり、そこから破竹の3連勝で臨んできている。デビュー戦こそ2000mだったが、その後は2400m以上の距離を使われ、4戦3勝。しかも、タイムはさほどではないものの、この4戦でいずれも上がり最速をマークしている。

 初の関西輸送・阪神参戦がどう出るかという懸念はあるが、少なくともこの夏は北海道シリーズに参戦していたこともあるが、おそらくこなしてしまうことだろう。この夏の上がり馬、3連勝中の勢いを買って本命としたい。

「○」は1番サスツルギを挙げる。

 前走は木曽川特別(2勝クラス)。単勝1倍台の圧倒的な人気を背負うもスタートで出遅れ。平均ペースで流れている間にポジションを上げて、4コーナー4番手で直線へ。逃げ馬を交わして一気に抜け出した。

 この馬もデビューは昨年8月新潟で4着。少し間隔を空けて2戦目の未勝利を勝ち上がると、続くフリージア賞(3歳1勝クラス)で2着に敗れるも、次戦から連勝でここに臨んでいる。

 勢いで言うなら◎にも劣らないところである。

ファントムシーフ 撮影:Ruriko.I

「▲」は7番ファントムシーフを推す。

 前走は日本ダービー。スタートで出遅れて中団より後ろからの競馬。直線で上がり33秒台の脚を使って追い込んでいくも届かず8着に終わった。

 デビュー前から評判になっていた1頭。実際、デビュー戦と出世レースの野路菊S(OP)を連勝している。だが、ホープフルS(G1)では出遅れも響いて4着。3歳初戦の共同通信杯(G3)では勝ち星を挙げて巻き返し、重馬場だった皐月賞(G1)でも1番人気に推されて3着と実力の程は証明した。

 前走に関しては着順こそ8着であるが、着差はわずか0.4秒。着順ほど負けていないのは事実。今回は賞金も持っているので。秋へ向けての足慣らしで出てくるのだろう。

「△」は13番ハーツコンチェルトと4番ロードデルレイの2頭とする。

ハーツコンチェルト 撮影:Ruriko.I

 ハーツコンチェルトの前走はダービー。出遅れて後方からの競馬で徐々にポジションを上げ、直線で勝ったタスティエーラにクビ+ハナ差まで迫ったが3着に終わった。

 この馬も評判の高かった1頭で、新馬戦で8馬身差をつける圧勝のあと、東京スポーツ杯2歳S(G2)で3着。ホープフルSでは7着に敗れ、皐月賞出走をかけて若葉S(L)に出走するも4着。しかし、ダービートライアルの青葉賞(G2)で2着に入って切符を手にすることができ、本番でもきっちり好走してみせた。

 ダービー3着馬となれば、今回のメンバーでは実績は最上位と言っていいのだが、ホープフルSや若葉Sでの敗戦が不可解だ。出遅れたわけでもなく、上がりも3位以内をマークしているにもかかわらず馬券圏外の負け。遡れば東京スポーツ杯2歳Sでも単勝1倍台の1番人気に推されながら3着と好走止まりになっている。こういう不安定さがつきまとうのがこの馬の欠点だろう。

 ロードデルレイの前走は赤倉特別(2勝クラス)。9頭立ての少頭数レースで2番手から直線で抜け出し、後続をゴール前クビ差凌いで勝利した。

 デビューが今年の1月と遅かったせいもあるが、まだキャリアは3戦。しかし、メンバー中唯一の無敗馬である。新馬戦では4馬身差をつける圧勝を飾るなど、実力は確か。上がりタイムも3戦すべてで33秒台をマークする切れる脚もある。

 とはいえ、血統的に見ると母は中距離が主戦場だった馬、父親は言わずと知れた名短距離馬。アーモンドアイやサートゥルナーリアのように距離をこなす産駒も出ているが、この馬に関してはこなせるのかどうか懸念点として残る。

 ということで、今回は1番、4番、7番、10番、13番の5頭で3連複BOX10点勝負とする。人気馬2頭を押さえているので、ここが順当に来ると配当はとても期待できないが、どちらかが凡走するようなら意外な好配当もあり得る。

トーラス神田

オグリ引退の有馬記念をリアルタイムで見ている30年来の競馬好き。ウマ娘キャラがドンピシャの世代。競馬にロマンを求め、良血馬にとことん目がない。おかげで過去散々な目に遭っている。そのくせ馬券は完全データ派。座右の銘は「トリガミでも勝ちは勝ち」。

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