「ルメール×川田を買っておけば……」から様相一変!? “2強ムード”チャンピオンズC(G1)は鞍上に「不安」あり?

撮影:Ruriko.I

 先週末のジャパンC(G1)は、1番人気のイクイノックスが世界一の実力を見せつけて優勝。2番人気のリバティアイランドは2着こそ死守したものの、4馬身差をつけられる完敗だった。

 3~5着にも3~5番人気の馬が順当に入り、今年のジャパンCは実力馬がその実力通りに走ったレースだったといえるだろう。

 ワンツーを決めた2頭の鞍上に目をやると、イクイノックスはC.ルメール騎手、リバティアイランドは川田将雅騎手が騎乗。やはり、この秋よく耳にする「G1はルメールと川田を買っておけばいい」結末となった。

 先週のジャパンCで、この秋のG1シリーズは7レースが終了。そのうち実に6レースでルメール騎手(4勝)か川田騎手(2勝)が勝利を収めている。2週前のマイルCS(G1)こそ、その牙城が崩れたが、今後もG1で困ったときはリーディングを争う2人を買っておけば的中に近づくのではないか。

 ただし、今週末の12月3日に行われるチャンピオンズC(G1)は、これまでとやや様相が違っている。

 川田騎手が騎乗を予定しているのは昨年の2着馬で、前走のコリアC(G3)を圧勝したクラウンプライド。28日時点、『netkeiba.com』が公開している予想オッズでは5番人気に支持されている。

 一方のルメール騎手はグロリアムンディと初コンビを予定。同馬はコリアCで2着に入ったが、クラウンプライドに1秒7差をつけられる完敗を喫し、こちらは同オッズで8番人気想定となっている。

“2強ムード”チャンピオンズC(G1)は鞍上に「不安」あり?

「川田騎手とルメール騎手がそろって主役級とは呼べない馬に騎乗するのは、この秋初めてといっていいかもしれません。代わりにチャンピオンズCで2強を形成するとみられているのは、レモンポップとセラフィックコールです。

両馬とも前走を快勝しており、実力、勢いともに申し分なし。前者には若手のホープ・坂井瑠星騎手、後者にはJRAでG1を34勝しているM.デムーロ騎手が騎乗します。2人とも実力は間違いないですし、継続騎乗でパートナーともしっかり信頼関係を築けている様子。

ただ、G1の大舞台で川田騎手とルメール騎手のような全幅の信頼があるかというと、やや不安な部分もあります」(競馬誌ライター)

 実際に、坂井騎手は昨年秋の秋華賞(G1)から今年2月のフェブラリーS(G1)にかけて約4か月間でG1を3勝し、一気にブレークしたものの、JRAの重賞勝利はそのフェブラリーSが最後。その後は42連敗中と、G1どころか、重賞勝利から9か月以上も遠ざかっている。

 一方のデムーロ騎手もかつてはルメール騎手と双璧をなしていた存在だが、JRAのG1を勝ったのは2年前の阪神ジュベナイルF(G1)が最後だ。その後はJRAのG1で「0-1-0-30」。直近の2年間で馬券に絡んだのは、昨年のエリザベス女王杯(G1)だけである。

『netkeiba.com』の予想オッズを改めてみると、レモンポップとセラフィックコールは単勝オッズ3倍台で拮抗。3番人気のアイコンテーラーは10倍台なので、今週も“2強ムード”が漂っているといえるだろう。

 ただ前出のライターのコメントにもあったように、ルメール騎手と川田騎手に比べると、いささか不安に感じるファンも少なくないはず。終わってみれば、「やっぱりルメール×川田だった」というオチも十分考えられるのではないだろうか。

GJ 編集部

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