永島まなみ「売れっ子」ゆえの手痛い敗戦!? スイープトウショウ孫とコンビも…新馬快勝の「元パートナー」捕まえきれず記録ストップ
26日に行われた京阪杯(G3)。モズメイメイとのコンビで初重賞制覇の期待がかかっていた永島まなみ騎手は、道中5番手を追走するも最後の直線で失速。18頭立ての12着に終わった。
レース後の永島騎手は「内の馬を行かせて控えても、折り合いは問題なかった。ただ硬さがあったぶん、伸びなかった」と話しており、前走JBCスプリント(G1)から中2週のタイトなレース間隔も影響した可能性がありそうだ。
惜しくも初タイトルは持ち越しとなったが、今年44勝を挙げ大きく飛躍を遂げている同騎手だけに、そう遠くないうちにまたチャンスはやってくるだろう。
そんな永島騎手にとって、メイン以上に悔しい敗戦となったのが、同日の9Rに行われた白菊賞(1勝クラス)かもしれない。
「売れっ子」ゆえの手痛い敗戦!?
このレースで同騎手は、デビュー戦から手綱を取り続けるスウィープフィート(牝2歳、栗東・庄野靖志厩舎)とコンビ。同馬は父が新種牡馬リーディングトップのスワーヴリチャード、祖母にG1・3勝の女傑スイープトウショウがいる良血だ。
10頭立ての芝1600mで行われた一戦を最内枠からスタートすると、道中はシンガリ付近を追走。最後の直線で大外に出すと、スイープトウショウを彷彿とさせるような上がり3ハロン33秒1という極上の切れ味を見せたものの、勝ち馬にはわずかにクビ差届かず2着に敗れた。
「内にモタれるところはありましたが、力があるところは見せられたと思います」とレース後にパートナーをねぎらった永島騎手だが、実はこのレースで同馬の追撃を抑えて逃げ切ったプシプシーナ(牝2歳、栗東・小栗実厩舎)も、前走の新馬戦で永島騎手が手綱を取って快勝していた馬だ。
永島騎手はプシプシーナがデビューする前の追い切りと、ゲート試験にも騎乗。前向きで一生懸命走る馬だと印象を受けていたようで、その通りに初戦でも好位2番手から抜け出して1着。「このまま順調に成長してくれれば」と期待を語っていた。
ただ今回の白菊賞ではバッティングしてしまったこともあってか、永島騎手はスウィープフィートに騎乗。先述の通り最後の直線はよく追い込んだが、元パートナーに逃げ切られるという、胸中複雑な敗戦となってしまった。
「永島騎手は先週、土日で全13鞍に騎乗するも未勝利。それまで7週連続勝利中で、JRA女性騎手としては今村聖奈騎手と並んでトップタイの数字だったのですが、記録が途絶えてしまいました。仮にプシプシーナと白菊賞に参戦していれば、もしかしたら記録更新もあったかもしれませんね。
ただ有力馬がバッティングするということは、それだけ永島騎手が売れっ子ジョッキーという証でもあると思います。今回はストップしてしまったものの、最近の活躍ぶりを見ればまた近いうちに連続勝利記録の更新チャンスもやってくるでしょう」(競馬誌ライター)
ちなみに今回プシプシーナが勝った白菊賞だが、過去の優勝馬には国内外でG1・4勝を挙げた女傑ラヴズオンリーユーや、2着に敗れた馬の中にも、同じく国内外でG1を制したディアドラの名前がある。それだけに、ワンツーフィニッシュを決めたプシプシーナとスウィープフィートにも、今後の出世を期待していいのではないか。
なお2頭はともに来月10日に開催される阪神ジュベナイルF(G1)にエントリーを済ませている。今回は苦杯を舐めた永島騎手だが、もしかするとどちらかの馬とのコンビでG1参戦もありそうだ。