【朝日杯FS】C.ルメール、川田将雅では決まらない?上位人気馬に致命的な割引材料…イクイノックス妹撃破の穴馬に「万馬券」の期待
17日の阪神競馬場では、2歳チャンプ決定戦、朝日杯フューチュリティS(G1)が行われる。
芝2000m条件のホープフルS(G1)も控えているため、短距離馬が中心のメンバー構成となりやすいが、2年前に同レースを制したドウデュースは、翌年の日本ダービー(G1)で、イクイノックスを破って優勝した。
マイル戦とはいえ、こういった距離延長を苦にしないタイプも潜んでいるだけに、今年の出走予定馬の中にも、来年のクラシックを沸かせる馬がいるかもしれない。
ちなみに14日現在、『netkeiba.com』が公開している単勝予想オッズによれば、ダノンマッキンリーとシュトラウスとジャンタルマンタルの3頭が4倍前後の一桁台。4番人気想定のエコロヴァルツから二桁台のオッズとなっていることを考えると、下馬評では「三つ巴」が濃厚だ。
各馬の騎手にしても、C.ルメール騎手がダノンマッキンリー、短期免許で来日しているT.マーカンド騎手がシュトラウス、川田将雅騎手がジャンタルマンタルに騎乗予定。いずれもトップクラスのジョッキーがコンビを組むため、順当な決着に落ち着くと考えているファンが少なくないかもしれない。
ただし、朝日杯FSにおける過去10年の傾向を振り返ると、必ずしもそうとは言い切れない可能性が出てきた。
上位人気馬に致命的な割引材料…
前走レース別の成績で確認したところ、サウジアラビアRC(G3)が最多3勝、ベゴニア賞(1勝クラス)が2勝とリード。続いてデイリー杯2歳S(G2)、アイビーS(L)、オキザリス賞(1勝クラス)、新馬、未勝利が1勝ずつとなっている。
また、前走の距離別で調べてみると、1600m戦を使われた馬が7勝で最多。残りは1400m、1800m、2000mが1勝ずつという内訳だった。
これらのデータを踏まえた場合、ダノンマッキンリーは前走が芝1400m。シュトラウスは前走が東京スポーツ杯2歳S(G2)、ジャンタルマンタルは前走がデイリー杯2歳Sにそれぞれ使われており、数字の上では順に勝率1.6%、0%、4%と致命的な割引材料が存在するのだ。
あくまで1着を狙えるかという意味合いを含むため、馬券圏外とまでは言い切れないものの、データ上では積極的に買いたい馬かといわれれば、答えはNOとなる。
では、その逆にデータ上の推奨馬も探ってみたい。
イクイノックス妹撃破の穴馬に「万馬券」の期待
最も期待できる前走でサウジアラビアRCだった組が不在のため、代わりに注目してみたいのは、2勝を挙げているベゴニア賞組でどうだろうか。
今年の出走予定メンバーで該当するのは、オーサムストローク(牡2、美浦・伊藤圭三厩舎)ただ1頭。8月札幌でデビューして2度の惜敗があったとはいえ、10月中山の未勝利戦を5馬身差で楽勝し、前走のベゴニア賞ではイクイノックスの妹ガルサブランカを撃破した。
騎乗を予定している坂井瑠星騎手は、昨年の秋華賞(G1)をスタニングローズで制して初G1勝利を挙げると、レモンポップでフェブラリーS(G1)とチャンピオンズC(G1)を優勝。先日の全日本2歳優駿(G1)もフォーエバーヤングで制し、飛ぶ鳥を落とす勢いでG1タイトルを手にしている。
先行力のあるオーサムストロークとのコンビなら、アッと驚く一発があっても不思議ではないだろう。