三浦皇成「3.3億円ホース」と運命の出会い!? 「古馬のようなレース」G1・123連敗の終止符へ、世界的良血馬がデビュー戦完勝!
香港から来日したロマンチックウォリアーが優勝した今年の安田記念(G1)。ここまで通算成績19戦14勝、G1・4連勝中の実績はやはりダテではなかった。
そんな中、馬場と展開面で穴党ファンから注目を集めていた9番人気ウインカーネリアンは、積極果敢に先行したものの最後は力尽き14着。騎乗した三浦皇成騎手は、これでJRA・G1を123連敗となってしまった。
ただ、この日の6Rに行われた2歳新馬戦でコンビを組み、快勝を決めたスターウェーブ(牡2歳、美浦・武井亮厩舎)は今後面白い1頭になりそうだ。
税込み3億3000万円で取引された超高額馬
同馬は2021年のNHKマイルC(G1)を勝ったシュネルマイスターと同じキングマン産駒。昨年のセレクトセールにおいて税込み3億3000万円で取引された超高額馬だ。近親にはインターナショナルS(英G1)を勝ったアラビアンクイーンがいる良血である。
三浦騎手はスターウェーブの調教に4週連続で跨るなど、初戦に向けて二人三脚で調整を進めてきた。「真面目すぎる部分があるものの、スピードがある」と同馬について手の内を入れたようで、「初戦から結果が求められる」と気合十分でデビュー戦を迎えた。
東京・芝1400mに9頭が顔を揃えた一戦。1番人気こそC.ルメール騎手のカルデライトに譲ったものの、スターウェーブはほとんど差のない2番人気の支持。レースは好スタートを切ったものの、道中は5番手に控える競馬を選択し最後の直線に入った。
一瞬、前が壁になりかけたものの、三浦騎手は慌てることなく進路を内に求めると、狭いところを割って先頭に立つ。内ラチ沿いからはライバルのカルデライトが差を詰めてきたものの並ばせず。ゴール前は逆に差を広げる格好となり、最後はカルデライトに1馬身1/4差をつけてフィニッシュした。
「好位で折り合うと直線は馬の間を割るという、若駒らしからぬ味のある競馬でした。着差以上の完勝でしたし、この先が非常に楽しみな1頭です。
また、三浦騎手も落ち着いた手綱さばきでしたね。レース後には(スターウェーブを管理する)武井調教師も『今後につながる内容だった。ジョッキーのファインプレーだと思います』と鞍上を褒め称えていましたよ」(競馬記者)
次走は新潟2歳S(G3)を視野
レース後の三浦騎手もスターウェーブについては「馬群も割る事ができて、古馬のようなレースをしてくれました」と走りっぷりを評価し、「今後に向けて良いレースができました」と早くも先を見据えていた。
なお陣営によると、次は8月の新潟2歳S(G3)を視野に調整していくとのことだ。昨年の同レースを優勝したアスコリピチェーノはその後、暮れの2歳G1を制した。スターウェーブが次のレースで見せてくれるパフォーマンスを楽しみにしたい。