D.レーン「緊急登板」で宝塚記念に参戦濃厚! 3連勝中のパートナーにダービー馬以上の手応えも…武豊ドウデュースに「思わぬ難敵」登場か
JRAは6日、第65回宝塚記念(G1)ファン投票の最終結果を発表した。
栄えある1位に輝いたのは23万8367票を獲得したドウデュース。3月末に行われた前走のドバイターフ(G1)で大本命に推されたものの、最後の直線でスムーズさを欠いて不完全燃焼の5着に敗れた。昨年の有馬記念(G1)で劇的な復活を遂げたスターホースだけに巻き返しは急務。本馬と凱旋門賞(G1)挑戦を視野に入れる武豊騎手としても結果が欲しい大一番となりそうだ。
ファン投票1位のドウデュースに思わぬ難敵登場か
ライバルとなるのは、ファン投票3位のベラジオオペラと同5位のジャスティンパレスだろう。
前者は前走の大阪杯(G1)で待望の初G1制覇。年長馬相手に苦戦の続く4歳世代の牡馬代表としても注目の1頭だ。後者は昨年の宝塚記念で3着、有馬記念で4着と現役トップクラスの実力馬。今回は鞍上にC.ルメール騎手を配し、昨年の天皇賞・春(G1)に続く2勝目のG1タイトルを狙っている。
下馬評では上記3頭の“三つ巴の様相”を呈していた今年の宝塚記念だが、ここへきて新たな刺客が参戦に名乗りを上げた。
それが現在3連勝中と勢いに乗るシュトルーヴェ(騙5、美浦・堀宣行厩舎)だ。2月にオープン入りすると、重賞初挑戦の日経賞(G2)を快勝して目黒記念(G2)も制覇。中3週のローテーションとなる宝塚記念への参戦を期待する声も出ていたが、このまま順調に調整が進めば、短期免許で来日予定のD.レーン騎手とのコンビで出走が濃厚だ。
そして何よりも不気味なのは、シュトルーヴェ陣営に並々ならぬ勝負気配を感じることである。
「堀厩舎といえばタスティエーラが看板馬です。レーン騎手と昨年のダービーを制したコンビなので、本来ならこちらに騎乗する可能性が高かったでしょう。ただ肝心のタスティエーラの近走が見せ場も作れないまま3連敗中。既に来日中ならともかく、あえて緊急登板で呼び寄せたとすれば、他に勝ち負けになる馬がいた。それがシュトルーヴェだったのでしょう。
実際、今回の来日は『1週間限定』で宝塚記念が目当てのスポット参戦と見て問題ないはずです。おそらく今のシュトルーヴェならG1で勝ち負け可能と陣営がジャッジしたということですね。連勝の内容も濃かったため、十分に期待出来そうですよ」(競馬記者)
レーン騎手のスポット参戦にシュトルーヴェ陣営の自信も見え隠れ?
振り返ってみると、シュトルーヴェの走りはG1級の活躍を予感するパフォーマンスだったことも確か。
2走前の日経賞は、意表を突く大逃げを演じた横山典弘騎手とマテンロウレオが他馬を翻弄。これを捕まえるべく早めに動いた大本命ボッケリーニが伸びを欠く中、後方から最速上がりで先行勢をまとめて差し切った。
また前走の目黒記念もスローペースを先行した馬が2~4着に粘る展開を直線10番手から32秒9の鬼脚を駆使して快勝。直前の日本ダービー(G1)もスローペースの瞬発力勝負となっていたが、このレースで最速上がりだったレガレイラの33秒2を0秒3上回っている。
手綱を取ったJ.モレイラ騎手も「成長を感じますし、さらにステップアップできると思います」と伸びしろに期待するコメントを残したように充実一途。ペースに左右されないセンスの良さと鋭い切れ味は、強敵の揃うグランプリで脅威となりそうだ。