福永祐一厩舎「27連敗」のプチスランプ!?「1週スライド」&「条件替わり」で現状打破へ…が送り出す2頭に注目!

武豊騎手×福永祐一調教師のタッグは注目を集めた 撮影:Ruriko.I

 今年3月に満を持して厩舎を開業した福永祐一調教師がちょっとしたプチスランプに陥っている。

 厩舎の初陣を切った3月9日のコーラルS(L)では、偉大な先輩・武豊騎手を起用。惜しくも2着に敗れたが、粋な采配は大きな話題となった。

好調の4月から一転、5月から2か月に及ぶ連敗

 調教師としての初勝利は約1か月後の4月7日、福島の1勝クラスで達成した。これで勢いづいた福永師は、同日阪神の準メインを川田将雅騎手とのコンビで勝利。さらに同月27~28日には4戦3勝の固め打ちを見せ、4月だけで5勝の大活躍。一気にその評価を高めた。

 ところが5月に入ってからは連戦連敗。ダノンスコーピオンの京王杯スプリングC(G2)4着や、エーデルブルーメのマーメイドS(G3)2着など、重賞で上位を賑わせているものの、5勝目を挙げてから先週末まで2か月の間、勝利から遠ざかっている。

 また、先週は予期せぬアクシデントもあった。宝塚記念(G1)当日の京都5R・2歳新馬を武豊騎手とのコンビでデビュー予定だったルージュレアリーズが最終追い切り後に跛行を発症。大事には至らなかったが、レースを回避し、週末にはノーザンファームしがらきへ放牧に出された。

「祖母がエアグルーヴという良血馬のルージュレアリーズ。もともとは、5月中にいったん放牧に出る予定になっていました。ところが福永師自身が跨った5月下旬の追い切りで、よほど感触が良かったのか、急転直下で6月デビューに切り替えたんです。

その後は武豊騎手に騎乗依頼も済ませ、1週前まで順調に追い切りを消化していました。それだけに直前に一頓挫があったのは残念でしたね」(競馬記者)

 結果的に福永師の采配は空振りに終わり、ルージュレアリーズが不在となった先週末も5戦全敗。自身の連敗は「27」まで伸びてしまった。

 そんな福永厩舎だが、悪い流れを断ち切るべく、今週末は期待馬2頭がスタンバイ。3歳未勝利のレッドアウェイクと、2歳未勝利のシュタールペスカを送り込む。

 前者は、日曜函館6R・3歳未勝利に大野拓弥騎手とのコンビで出走を予定。デビューから3戦いずれも掲示板外の同馬は、もともと先週末の22日に4戦目を迎える予定だった。ところが、栗東から函館への長距離輸送の影響も考慮してか、福永師は最終追い切りを前に1週スライドを決断。これが吉と出るかどうか。

 もう1頭のシュタールペスカは、日曜福島1R・2歳未勝利に三浦皇成騎手とのコンビ継続で臨む。本馬は今月15日の2歳新馬でダート1400mを走り13着に大敗。道中もろに砂を被ってしまい、集中力が切れてしまったことが敗因だろう。今回は中1週で東京→栗東→福島への輸送とハードな臨戦過程となるが、芝1800mへの条件替わりで一変があってもおかしくない。今週も福永師の采配の是非が問われることになりそうだ。

 今後も2歳馬を中心に高額馬や素質馬が控えている福永厩舎。まずは今週末に連敗を止めて7月を迎えたい。

GJ 編集部

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