【七夕賞】29年前にリリースされた「名曲」と大器晩成フジヤマケンザンの記憶。今年の狙い目は「2戦2勝」のコース巧者【東大式必勝馬券予想】
夢のトリプルスリー当日にリリースされた名曲
今週末7日は夏の福島名物レース、3歳以上ハンデ戦の七夕賞(G3・芝2000m)。今年はドンズバ!七夕当日だ。今から29年前は金曜で開催日ではなかったが、平成7年7月7日で夢のトリプルスリー!!この日にリリースされたのがスピッツの『涙がキラリ☆』。
サビの歌詞「星を待っている二人 せつなさにキュッとなる」は、まもなく夕空に現れる織姫(ベガ)と彦星(アルタイル)を待っている恋人同士で「心と心をつないでる かすかな光」は鵲(かささぎ)が渡すとされる天の川だろうか。
『ロビンソン』もドラマ『白線流し』(フジテレビ)の主題歌だった『空も飛べるはず』もすっかり懐メロとなってしまったが、皆様も今一度ネットなどで聴いておよそ30年前の恋を思い出されてはいかがだろう。
競馬の話に戻るが、その平成7年の七夕賞を制したのが名馬フジヤマケンザン。父ラッキーキャストは内国産としては珍しく未出走で種牡馬となったが、母ワカスズランは伯父にテンポイント、兄にワカテンザンらがいる名家のお嬢様。
初仔のフジヤマケンザンはスパルタ調教で名高い戸山為夫師の元、4歳1月にデビューし(馬齢は当時)2戦目で勝ち上がり。右前脚の骨膜炎で休養明けとなった10月の復帰戦で2勝目を挙げる。血統と素質を見込まれクラシック最終戦・菊花賞(G1)に敢然と挑戦し3着と好走。勢いあまって条件馬の身でジャパンC(G1)、有馬記念(G1)にも挑むがさすがに8着、10着と家賃は高かった。
翌年の5歳、中日新聞杯(G3)で初重賞制覇など3勝、6歳は0勝ながら7歳にオープン特別2勝、8歳の中山記念(G2)でサクラチトセオーやホクトベガらを下し快勝し、クイーンエリザベス2世C(現G1)10着、宝塚記念(G1)11着を経て駒を進めたのがこの七夕賞。58.5キロのトップハンデが嫌われたか実績上位だったものの2番人気。1番人気を5歳のインタークレバーに譲り稍重、曇り空の下14頭のゲートは開く。
テンジンショウグンがハナを奪いインタークレバーも先行集団、フジヤマケンザンは中団外を選択。この隊列が6ハロン続くが3コーナー過ぎ残り600mでフジヤマケンザンが仕掛け、インタークレバーも先頭へ。3、4コーナー中間で早くも人気2頭のマッチレースとなり直線に入ってもデッドヒートは続くが、酷量を問題にせず老獪フジヤマケンザンが若武者インタークレバーをねじ伏せ3/4馬身前に出たところがゴールだった。
フジヤマケンザンはその年の冬、3度目の香港遠征を敢行、香港C(G1)の前身となる国際G2・香港国際Cを8番人気ながらレコードで快勝、1959年ハクチカラ以来36年ぶり日本馬の海外重賞(平地)優勝馬となる。9歳となった翌年も金鯱賞(G2)を制覇、宝塚記念5着を最後に国内外通算38戦12勝でターフを去った。まさに“大器晩成”のお手本のような名馬を諸兄も七夕の空を見上げ「涙がキラリ☆」とともに思い出してほしい。
ここらで「東大馬券王の大よそー」に移ろう。
夏のローカル・小回り・ハンデ戦と荒れる要素が揃っているが、ここ10年で1~3番人気が7勝と頭は案外順当。しかし3着以内に6番人気以下が必ず突っ込み3連単は最低でも2万円台(2017年)、100万円以上が2度出ている難解なレース。首位には東大式鉄則“福島はコース適性がモノを言う”から同コース同距離の福島2000mを2戦2勝のリフレーミングを推す。
待ったをかけるのはフェーングロッテン。同馬は3歳時ラジオNIKKEI賞(G3)を快勝しており更に鉄則“騙馬は復讐する”。ジャパンCを制したレガシーワールドもマーベラスクラウンも騙馬になってから強くなった。そして日本ダービー(G1)5着のノッキングポイント。 “弱い4歳世代”と揶揄されながらも先週はダービー6着のホウオウビスケッツが巴賞(OP)を快勝、2着ソールオリエンスと4着ベラジオオペラも先日の宝塚記念で2、3着となり逆襲の波が来ているのかも知れない。
以上3頭を1着欄に2着は8戦連続連対中のレッドラディエンスで決まり!3着は低人気馬と決めつけ高配当を狙いたい。腐ってもセントライト記念(G2)勝ち馬のバビット、アサマノイタズラ両頭にも要注意。
先週のラジオNIKKEI賞は2着に推したオフトレイルが勝ってしまった。「涙がキラリ☆」とならぬよう心して3連複も押さえたい。(一部敬称略)