フォーエバーヤング、ヤマニンウルスに強敵登場か?ダートの新星に団野大成も「元々ポテンシャルを感じていた」「いい内容だった」と太鼓判
フォーエバーヤング、ヤマニンウルスに強敵登場か?
フォーエバーヤング、ヤマニンウルスの2頭が注目を集めるダートトップクラス強豪たち。前者の次走は東京大賞典(G1、12月29日・大井競馬場)、後者は名古屋大賞典(G3、12月19日・名古屋競馬場)に出走を予定していることが発表されている。
先日のチャンピオンズC(G1)を連覇で飾ったレモンポップは引退し、世代交代へ向けてニューフェイスの登場が待たれるタイミング。今をときめく坂井瑠星騎手と競馬界のレジェンド武豊騎手のお手馬でもあり、いずれ劣らぬ2頭の直接対決実現に思いをはせる競馬ファンも少なくないだろう。
そんな中、先週末の京都で最強馬争いに名乗りを上げた2頭が見事なパフォーマンスで勝ち上がっていたため、この場を借りて紹介したい。
まず1頭は、土曜京都の10R花見小路特別(2勝クラス・ダート1900m)を勝利したロードクロンヌ(牡3、栗東・四位洋文厩舎)だ。
今年の2月小倉の芝1800m戦でデビューした本馬は、マイルから中距離を5戦して未勝利に終わっていたものの、6戦目となった8月札幌のダートで素質を開花。芝からダートに転戦した初戦を2着馬に5馬身の差をつけて楽勝した。
続く2戦目の1勝クラスを好位から抜け出し、試金石となったのがローカルから京都に転戦したこの舞台。1番人気こそC.ルメール騎手騎乗のオペラプラージュに譲ったが、最後の直線でライバルを置き去りにする8馬身差の圧勝を決めてしまった。これには手綱を取った藤岡佑介騎手も「期待以上のパフォーマンス」と賛辞を惜しまなかった。
ダートの新星に団野大成も「元々ポテンシャルを感じていた」
そしてもう1頭は、日曜京都の10RブエナビスタC(3勝クラス・ダート1900m)を快勝したムルソー(牡3、栗東・斉藤崇史厩舎)だ。
こちらも芝のデビューからダートに転戦した馬だが、2連勝して初重賞挑戦となったユニコーンS(G3)に出走。当時は川田将雅騎手とのコンビでラムジェットの5着に敗れていたのだが、夏場を休養にあてた復帰戦の9月中京で6馬身差の圧勝を決めて再浮上をかけた一戦だった。
もちろん、メンバーも楽ではなかったものの、ルメール騎手が騎乗のしたライバルのテリフィックプランを寄せ付けずに7馬身差のワンサイドゲーム。3着馬はそこからさらに6馬身も離されたのだから、その強さは「推して知るべし」だ。
特筆すべきは同じ京都のダート1900mが舞台ながら、先述したロードクロンヌの勝ちタイム1分58秒8(良)に対し、ムルソーのそれは1分57秒3(良)と1秒5も速い時計でゴールを駆け抜けていた。
この時計の秀逸さを語るなら、これが今年の京都ダート1900mで2番目に速い決着だった点と、ラムジェットのユニコーンS(1分58秒6)やミトノオーの平安S(G3・1分57秒4)すら上回っていたことでも伝わるのではないか。手綱を取った団野大成騎手も「元々ポテンシャルを感じていた」「いい内容だった」とパートナーの能力を再確認。来年のチャンピオンズCに出走していても不思議ではない2頭の走りだった。