秋G1へ「馬なり」で古馬圧倒!夏の上がり馬キセキが父ルーラーシップから受け継ぐ晩成型の成長力もアノ「悪癖」が邪魔で……
レース後、衝撃的な楽勝劇にデムーロ騎手は手放しの絶賛。福永祐一騎手の通算2000勝を飾るメモリアルとなった前走も、楽な手応えで上がり3ハロン33.2秒を記録していたが、今回は新潟外回りコースということもあって32.9秒と驚異的な瞬発力を発揮した。
「時計が出やすいコンディションでしたが、前半が58.2秒と流れながらも後半もしっかり58.9秒でまとめたのは立派ですよ。この流れの32.9秒は数字以上の価値があると思います。
もともとは同じルーラーシップ産駒の中でも、皐月賞で3着したダンビュライトより評判が高かった馬。春は順調にいかないところもあって躓きましたが、これで秋の大舞台には間に合いそうですね。能力的に強豪が集うトライアルでも十分に楽しめる存在だと思います」(競馬記者)
実は、8月の新潟開催で行われる信濃川特別や阿賀野川特別(2200m)といった中距離の1000万下で好成績を残せた3歳馬は、秋に結構活躍している歴史がある。
菊花賞戦線で述べれば、2008年に阿賀野川特別を勝ったオウケンブルースリが神戸新聞杯(G2)3着から菊花賞を優勝。翌年の1、2着だったナムラクレセントとフォゲッタブルも菊花賞で3着、2着と活躍。信濃川特別も2009年の勝ち馬セイクリッドバレーがセントライト記念で2着、2013年の2着馬サトノノブレスも神戸新聞杯3着、菊花賞2着など、毎年ではないものの3歳馬が上位に入線した際は、高い確率で秋の菊花賞戦線を賑わせているのだ。
「今夏は条件戦を勝ち上がっている3歳馬が少ないので、この時期に1000万下を勝てば、まず菊花賞には出走できそうです。