いよいよ復帰! かつては武豊を超える天才ともいわれた三浦皇成伝説をおさらいしよう
■三浦皇成(2008年デビュー)
騎乗回数 783回(JRAのみ)
勝利数 91勝
勝 率 11.6%
連対率 21.1%
複勝率 28.5%
1番人気の騎乗回数 32回
1番人気での勝率 33.6%
1番人気での連対率 51.6%
1番人気での複勝率 59.8%
三浦皇成は武豊が記録した新人年間騎乗回数を大幅に更新したが、勝率や連対率はほぼ互角の好成績を記録。特筆すべきはその内容だ。騎乗数は多いものの1番人気の騎乗は武豊の半分以下の32回、しかしその1番人気での勝率と連対率は武豊を上回っている。しかもこの傾向は2番人気でも3番人気でも同様に三浦皇成が上回っており、上位人気での信頼性は武豊を超えていたのだ。つまり武豊と同じレベルの騎乗馬に乗っていたのなら、この勝利数はさらに上積みされていたことになる。
そして新人で年間91勝という大記録は、おそらく当分破られることはないだろう。3月から騎乗する新人は1~2月の2か月分を損している。つまり10か月で91勝なのだから、もし1月から騎乗していれば100勝は優に超える計算となる。多くのマスコミが「武豊を超える天才」と騒ぎ立てていたのも当然といえるだろう。
しかしこれは本人の実力だけで達成できたものではない。デビュー当時の三浦皇成を語るに欠かせない二人の人物がいる。それがデビューから約2年間所属した河野通文調教師と坂井千明元騎手だ。
河野調教師は師匠として三浦皇成に競馬界でのふるまいや礼儀を叩きこみ、時には三浦皇成の騎乗馬を集めるなど奔走した。「関東を代表するジョッキーに育てたい」と当時語っていたのを覚えているが、河野調教師の存在なくして91勝という勝利は不可能だっただろう。