四位洋文騎手が「トラウマ」嘆く……武豊騎手も不快感を露にした昨年「マイルCS」ディサイファの悲劇

 20日に行われた今年の札幌記念(G2)は6番人気のサクラアンプルールが見事重賞初勝利を飾り、12番人気のナリタハリケーンが2着に入る大波乱の結果に終わった。

 その一方で本来の走りを完全に見失い、ほぼ無抵抗のまま敗れた馬がいる。勝ち馬から1.1秒差の12着に大敗したディサイファ(牡8歳、美浦・小島太厩舎)だ。

 一昨年のこのレースの勝ち馬で重賞4勝を誇る本馬。実績面ではこのメンバーに入っても上位だったが、中団から脚を溜めて直線に懸けたもののズルズルと後退……見せ場らしい見せ場もなくブービーに終わった。

 これで今年は10着、13着、12着と、いずれも大敗。年齢的にも8歳の夏を迎え、普通の馬ならいつ引退させられてもおかしくはない。しかし、陣営の話を聞いていると、多少の衰えは見えるものの決して「肉体的な限界」が訪れているというわけではなさそうだ。

「この馬のリズムで走れましたが、どうしても(昨年の)マイルCSで前をカットされた影響があるのか……今日も、横に馬が来ると自分からブレーキをかける感じになる」

 これは札幌記念でディサイファに騎乗した四位洋文騎手の談話だ。四位騎手が指摘しているのは昨年11月のマイルCSで受けた”精神的”ダメージであり、実際に本馬はそれ以降9、10、13、12着といずれも大敗している。肉体的な衰えもあるのかもしれないが、マイルCS以前の35戦で二桁着順が3度しかなかった堅実派が、すっかりその色を失っているのは成績上でもわかる。

 昨年のマイルCSは競馬ファンやメディア、はたまた関係者まで大きな物議を醸したレースだった。

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