今の競馬界は「海外なら武豊」状態! BC参戦ヌーヴォレコルトの騎乗も決まり、これまでの「積み重ね」が花開いた?
一昨年のオークス馬・ヌーヴォレコルトが、11月にアメリカ・サンタアニタ競馬場で開催されるブリーダーズCフィリー&メアターフ(G1)に挑戦することがわかった。騎乗は武豊騎手だが、同騎手はコパノリッキーでもブリーダーズC(出走レース未定)で参戦を予定しており、アメリカ競馬最高峰の祭典で2つのレースに騎乗することとなりそうだ。
ヌーヴォレコルトといえば、国内では岩田康誠騎手の印象が強いが、前走の香港クイーンエリザベス2世C(G1)から武騎手が騎乗。結果は6着だったが、牡馬相手という点を鑑みれば、牝馬限定のブリーダーズCフィリー&メアターフならチャンスもあるかもしれない。
武騎手といえば、以前本サイトでもご紹介した通り、今年はとにかく世界中を遠征する予定。香港のヌーヴォレコルトを皮切りに、ラニで米ケンタッキーダービーに出走、今後もエイシンヒカリで欧州遠征を控え、その上で国内のレースにもガッツリ騎乗するのだから驚きだ。春の忙しさは相当なものだが、秋もまるでハリウッド映画の「ワールドプレミア」のごとく海外を飛び回る可能性がある。
ここ最近の競馬界は「海外遠征なら武豊」という印象が強い。エイシンヒカリやコパノリッキーはもともと武騎手のお手馬だったが、コパノリッキーの騎乗があるにせよヌーヴォレコルトのアメリカ遠征にも白羽の矢が立つというのはさすがである。
もともと武騎手は若い頃から海外遠征に積極的。ムーランドロンシャン賞やドバイデューティーフリーなど、これまで制した海外重賞は20を超えている。2001年にはフランスに長期遠征するなど、その経験は日本人騎手の中ではダントツだ。目先の国内勝利にとらわれず(もちろん勝ちまくっているが)、世界に目を向けてきた積み重ねが今高く評価されているということだろう。
今年の武豊騎手は、これまで以上にワールドワイドだ。同じ日本人としてなんとも誇らしい。これに続く騎手が増えることを祈りたい。
(文=利坊)