オウケンムーンが6馬身差レコードでクラシックに名乗り! オウケンブルースリ×エリシオという時代に逆行した”雑草”は「競馬の常識」を覆せるか

 菊花賞馬である父を彷彿とさせるような、豪快な走りだった。

 2日に新潟で行われた2歳の未勝利戦(芝2000m)に出走したオウケンムーン(牡2歳、美浦・国枝栄厩舎)が後続を6馬身突き放し、従来のタイムを0.3秒上回る圧巻の2歳コースレコード勝ちで初勝利を飾った。

「前回は追い出してからモタモタしていましたが、今日は瞬時に反応してくれました。一度使って良くなっている印象です」

 レース後、鞍上の北村宏司騎手がそう語ったように、4着に敗れたデビュー戦とは”別馬”のような動き。1番人気に推されてはいたものの、-10kgと馬体が絞れたことで真価を発揮したということなのだろう。

 11頭立ての芝2000mで行われたレースは、各馬がまずまず揃ったスタートで幕が開いた。オウケンムーンは新馬戦同様にやや立ち遅れ気味のスタートだったが、後方から進めた前走とは異なり、この日は積極的にポジションを奪いに行く。

 道中は逃げ馬を行かせる形で番手につけると、1000m通過は61.6秒。この時期の2000mの2歳戦としては締まったペースで、ゴール前の消耗戦を予感させた。

 最後の直線の入り口で逃げ馬を捉え、満を持す形で先頭に躍り出たオウケンムーン。残り200mを切ったところで北村宏騎手からムチが入ると「今日は瞬時に反応してくれました」というレース後の言葉通り、抜群の加速力で一息に後続を突き放した。

 残り100m辺りで、北村宏騎手が後続を振り返って状況を確認した後は、馬なりのままゴール。最後を流してのレコード勝ちは、この馬のスケールの大きさを感じずにはいられない内容だった。

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