凱旋門賞、最強エネイブルの影でサトノダイヤモンド「無力」惨敗……戦前の「見苦しい希望」と日本競馬の実力
「もともと重い馬場になる時点で期待はできないという意見が多かったですが、何もできませんでしたね。昨年のマカヒキを思い起こしましたよ。レース前は前哨戦フォワ賞の惨敗に『息遣いが良くなかった』などさまざまな理由を陣営が語っていましたが、完全に力負けの内容を見てしまうと見苦しさ、空しさしかありませんね……。サトノノブレスは今回はエスコートというよりは勝ちに行ったレースでしたが、こちらも力不足ですね」(記者)
ファンの多くは大きな期待をしていたわけではないかもしれないが、それでも意地を見せてほしいと思っていたに違いない。しかし、まさに「手も足も出ない」レースとなってしまった。
昨年のクラシックホースで、有馬記念制覇馬がここまで惨敗するという意味は、日本競馬にとって大きいだろう。もちろん、日欧で環境の違いはあるに違いないが、これまでもオルフェーヴルやエルコンドルパサーなどが上位に食い込んだ実績のあるレースだけに、日本競馬の現在の「レベル」に思いを馳せたファンも多かったに違いない。
英国の「最強女王」誕生と、沈んだ日本馬。残酷なまでのコントラストが印象的な凱旋門賞だった。