2年連続の凱旋門賞大敗は競馬界「凋落」の始まりか。「年上に勝てない」3、4歳世代に危ぶまれる競馬”低迷期”の到来
元より、上がり馬の出現が期待される夏競馬の1000万下を勝ち上がった馬が、わずか数頭しかいないことからもクラシックのレベルが疑問視されていたが、ここにきて王道路線だけでなく全体的な不振が目に付くようになってきた。
先週日曜日(1日)の競馬だけを取ってみても、スプリンターズS(G1)でほぼ何もできずに14着に大敗したモンドキャンノは、この世代の中では京王杯2歳S(G2)勝ちや朝日杯フューチュリティS(G1)2着など、トップクラスの戦績を誇っていた存在だ。
さらに阪神競馬場で行われた兵庫特別(1000万下)には、菊花賞への最後の切符を手にすべくダノンディスタンスとサトノグランが登場。特にダノンディスタンスは春の京都新聞杯(G2)で3着と、あと一歩でダービー出走に手が届いていた馬。2着のサトノクロニクルが先日のセントライト記念でも3着に好走しており、ここでは単勝1.4倍と断トツの評価を受けていた。
しかし、結果は7頭中の5着。もう1頭のサトノグランも6着に敗れ、菊花賞出走が絶望的になるばかりか1000万下クラスを勝ち上がることさえ怪しくなった始末だ。
そして、極め付きがスプリンターズSの”裏番組”として、ひっそりと行われていた阪神のメインレース・ポートアイランドS(OP)での”壊滅劇”だ。
ここには朝日杯フューチュリティSとNHKマイルC(G1)で共に3着だったボンセルヴィーソ、きさらぎ賞(G3)の勝ち馬アメリカズカップ、シンザン記念(G3)の勝ち馬キョウヘイ、牝馬ながら新潟2歳S(G3)の覇者ヴゼットジョリーが集結。
かなりの豪華メンバーといえるが、これだけのメンツがG1の裏開催の、それもオープン競走に出走しているという事実がまず悲しい……。