JRAの拝金主義に「日本の恥」と非難轟々……ジャパンC「褒賞金2倍」増額もファンが「有力外国馬は来ない」と確信する理由
「東京の2400mでやれば、エネイブルよりウチ(サトノダイヤモンド)の方が強い。100%とは言い切れないけど、10回やれば9回は勝つ」
これは今年の凱旋門賞の後で取材を受けた、サトノダイヤモンドの池江泰寿調教師のコメントだ。ほぼ何もできずに大敗した悔しさから思わず出てしまった言葉だろうが、ここでその真偽を問うつもりはない。
ただし、この言葉を逆に海外の競馬関係者が耳や目にすれば、東京の2400mつまり「ジャパンC」に対して、どういった印象を受けるだろうか。そして、その印象は今のジャパンCの国際的なイメージに、そのまま置き換えることができるはずだ。
つまり、あまりにも日本独自のガラパゴス化が進み、世界の基準から大きく外れた今のジャパンCは、欧州の競馬関係者からすれば「まったく別の何か」と認識されているということだ。
それは「野球」と「ベースボール」どころか、「スピードスケート」と「フィギュアスケート」くらいの違いがあるのではないだろうか。極論であることは確かなものの、凱旋門賞で何の見せ場もなく15着に大敗したサトノダイヤモンドが、2馬身半差で完勝したエネイブルに10回走って9回勝てる世界は、もはや欧州の競馬関係者にとって「異世界」と述べても差し支えないだろう。
したがって、JRAは世界基準から大きく外れた”異世界”を構築しながら、金銭の力で”異競技”のトップアスリートを招致しようとしているということになる。それはつまり、羽生結弦の最大のライバルといわれる米国のネイサン・チェンに「スピードスケート大会の招待状」を送っているようなもの……。
だからこそ多くの競馬ファンが、今回の褒賞金増額に対して「恥ずかしい」と口を揃え、JRAに”冷たい視線”を送っているのである。