JRA「ダービー上位全乗り替わり」の絶望……「スワーヴリチャード×デムーロ」から見る白けた実状
今年の日本ダービー(G1)2着馬・スワーヴリチャード(牡3歳、栗東・庄野靖志厩舎)。長らく動向が報じられていなかったが、「スポーツ報知」が6日、11月5日に開催されるアルゼンチン共和国杯(G2)にM.デムーロ騎手を鞍上に迎えて出走する予定だと報じた。
春のクラシックを彩った有力馬の1頭が、秋のG1戦線に復帰。今後のレースがより華やかになることは間違いないだろう。だが、そこには一筋の暗い影も差し込んでいる。
「スワーヴリチャードはデビューから前走まで四位洋文騎手が主戦騎手を務めていました。四位騎手は2歳時から『クラシックで勝ち負けできる』と同馬に太鼓判を押すなど大変評価していたんです。早くから目をかけ、一定の成績も残していただけにこの乗り替わりには悔しい思いをしているのではないでしょうか」(騎手)
現代競馬において乗り替わりは常といわれて久しい。だが、今年の春のクラシックで活躍した馬たちには特に”コンビ解消”が多すぎるのではないか。
「今年のダービー馬レイデオロはC.ルメール騎手が騎乗を続けていますが、スワーヴリチャードは四位騎手からデムーロ騎手へ、皐月賞馬アルアインは松山弘平騎手からルメール騎手へ変更。また牝馬でもオークス2着馬であるモズカッチャンが和田竜二騎手からデムーロ騎手へと代わっています。勝利のために鞍上強化を図るべく、騎手変更を行う各陣営の気持ちはわからなくはないですが、ルメール騎手、デムーロ騎手のふたりが有力馬を次々に確保していく状況ははっきり言って”異常”ですよ」(競馬誌ライター)