ラビットラン和田竜二騎手とモズカッチャン鮫島一歩調教師の「仁義なき戦い」最終章……「禁断の降板劇」に始まった両者の”確執”の行方は
2000年に開業し、4年後には日経新春杯(G2)のシルクフェイマスで重賞初制覇を飾った鮫島厩舎だが、それから「23」の重賞勝利がありながらも未だにG1には手が届いていない。特に最後の直線で一度は先頭に立ちながらもカレンチャンの豪脚に屈したパドトロワのスプリンターズS、ミッキーアイルをクビ差まで追い詰めながらも届かなかったタガノブルグのNHKマイルCは共に2着と、あと一歩のところで煮え湯を飲まされてきた。
モズカッチャンのオークスはそれ以来、約3年ぶりのG1・2着だった。「今度こそG1を」と強く思うのは当然であり、だからこそ批判を顧みず「勝利」に執着した。
そして、そんな鮫島調教師の気持ちは、同じように2001年のテイエムオペラオーによる天皇賞・春以来、ずっとG1の舞台で悔しい思いをし続けている和田騎手だからこそ深く理解できているのではないだろうか。
果たして、非情な降板劇に始まった両者の”仁義なき戦い”は、どちらに軍配が上がるのだろうか。いずれにせよ願わくば、この秋華賞を「最終決戦」とし、このレース以降、また鮫島厩舎の馬に乗る和田騎手の姿が見たいところだ。