キタサンブラックとサトノクラウンの「絆」は台風22号!? 天皇賞・秋「本命決着」へ、春古馬3冠を分け合った両雄が”同盟”を組む理由
近年でも、昨年のエイシンヒカリや2008年のダイワスカーレットなど、現役屈指の逃げ馬が敗れている。特に良馬場では、究極的な瞬発力勝負になるケースも目立ち、仮に2番手追走となっても厳しいデータが並んでいる。
脚質に幅があるとはいえ、上がり最速を1度(2015年・菊花賞の35.0秒)しか記録したことがないキタサンブラックにとって、東京2000mは極めてタフな舞台といえそうだ。
ただし、過去29年間で逃げ馬が優勝したことは2度あるが、ニッポーテイオーが優勝した1987年が「重馬場」であり、プレクラスニーが繰り上がり優勝した1991年が「不良馬場」だったことは、あまり知られていない。
言い換えれば、逃げ馬が優勝するには”雨の助け”が必要となることを、天皇賞・秋の29年間の歴史が証明しているということだ。
キタサンブラックとサトノクラウン。春古馬3冠を分け合った両雄だが、奇妙な共通点にあるお互いにとって、不利なデータが揃う天皇賞・秋は”鬼門”になりかねない。しかし、雨が降れば話は別だ。
ここは一時休戦ということで、お互いに雨乞いをしてみては如何だろうか。先週の菊花賞は3連単が55万円を記録する大波乱だったが、今週は雨が降った方が案外、堅い決着になるのかもしれない。