キタサンブラック出遅れを挽回した武豊騎手「神騎乗」に絶賛の嵐! 復活の現役最強馬が天皇賞「春秋連覇」達成!
現役最強馬が再び、それを証明した。
29日、東京競馬場で行われた天皇賞・秋(G1)は1番人気のキタサンブラック(牡5歳、栗東・清水久詞厩舎)が復活の勝利。天皇賞春秋連覇を達成した。
台風22号の影響で前日から雨が降り続いた東京競馬場は1991年以来、26年ぶりの不良馬場で天皇賞・秋を迎えることとなった。1番人気とはいえ、キタサンブラックの単勝オッズは2.9倍。1.4倍だった宝塚記念での惨敗は、やはり大きな尾を引いていた。
土砂降りの中のスタートで、いきなり大きなどよめきが上がった。キタサンブラックがやや出負けしたのだ。
そんな中、戦前の予想通りロードヴァンドールが、外枠から飛ばしてハナを切る展開。サクラアンプルール、リアルスティールといったところは内枠を活かして、すんなりと番手に付けた。そこにミッキーロケット、ネオリアリズム、サトノクラウンといった馬も早めの競馬。スタートでまさかの出遅れを喫したキタサンブラックはその直後、武豊騎手がロスなくインに潜り込んでいた。
キタサンブラックが出遅れた影響もあって、落ち着いたペースで前半の1000m通過は64.2秒。同日同距離の精進湖特別(1000万下)が65.3秒であったことから、馬場コンディションを考慮してもまずまずのペースといえた。
1000mを通過したところで、キタサンブラックが内々を回ってスルスルとポジションを上げていく。レース後、武豊騎手が「こういう馬場でもこなしてくれる自信もありました」と語ったように、ライバルが馬場の悪い内を避けて通っていることを逆手に取った見事な”ジャンプアップ”だった。スタートで出遅れたキタサンブラックだったが結局、最後の直線にはいつもの定位置となる2番手で入っている。