サトノアラジンに「鬱」疑惑!? 香港マイル(G1)に挑む日本マイル王の電撃引退の「裏事情」とは
歴史的な不良馬場となった今年の天皇賞・秋だが、レースはまさに「死闘」と呼べるほど激しいものだった。しかし、その一方で早々にレースをやめてしまった馬も多く、勝ったキタサンブラックから最下位の馬では、実に「8.6秒差」というG1ではそう見られない大差がついている。
そして、その最下位の馬こそサトノアラジンだったのだ。
上がり3ハロン45.8秒は断トツの最下位。17着で先日引退を発表したワンアンドオンリーの、さらに3馬身半後ろでゴールした本馬。前々走の毎日王冠(G2)では強敵相手に2着を確保と、マイル王のメンツを保っていた馬とは思えない”ボロ負け”だった。
実際に12着に惨敗したマイルCSのレース後にも、主戦の川田将雅騎手が「ずっと馬に気持ちが入らないままで……天皇賞で厳しい馬場を走った影響かも」と話していた通り、これまで経験したこともない大敗劇で、気持ちが切れてしまったのだろうか。
「気持ちが切れたというよりは『楽にゴールすることを覚えてしまった』といった方が、より正確なのかもしれません。
天皇賞・秋のラストで川田騎手は、早々に諦めてほとんど追っていません。無理をしなかったのは、後にマイルCSが控えていることからも決して間違った判断ではないと思います。はっきり言って本気で仕掛けたところで、結果は大きく変わらなかったはずです。しかし、それで馬に”ヤメ癖”がついてしまったということなんでしょうね。
今回の引退決定も、マイルCS後の調整過程で変化が見られなかったからとか。種牡馬入りさせるようですが、まだ繋養先も決まってないほどの”電撃引退”でした」(同)
香港マイル挑戦を前に管理する池江泰寿調教師は「この1戦(香港マイル)で(種牡馬の価値)大きく変わってくるから頑張ってほしい」と話していたが、種牡馬としての将来を気遣うのであれば、来年も現役を続行する選択肢もあったはずだ。