朝日杯FS(G1)世界最強「ダーレー軍団」の逆襲!「第2のロードカナロア」タワーオブロンドンがマイルで勝てる「根拠」とは


 実際に唯一の敗戦となったクローバー賞(OP)は、この馬にとってキャリア最長となる1500m。レース後、ルメール騎手も「まだスタミナが足りない。楽に交わせると思ったが、ラスト1ハロンで止まりました。1200mや1400mの方がいい」と距離の限界を示唆している。

 とはいえ「まだスタミナが足りない」の「まだ」という言葉から、今後の成長によっては距離をこなす可能性も見受けられる。だが、次走のききょうSを勝利した際も「すごくいいスピードを持っている。体がスプリンターっぽいし、短い距離が合う」と、やはりスプリンターであることを強調。

 さらに前走・京王杯2歳Sのレース後も、朝日杯FSを意識して「1600mも大丈夫でしょう」という言葉が出たものの、「体はスプリンターで、1600mはギリギリかも」と距離への不安は小さくはないようだ。

 ただし、その血統はタワーオブロンドンが単なるスプリンターであることを否定している。

 前出した通り、米国産の父レイヴンズパスは日本でほぼ馴染みのない種牡馬ながら、現役時はクイーンエリザベス2世S(G1)勝ちやサセックスS(G1)2着などマイル路線で活躍。引退レースではダート2000mのブリーダーズCクラシック(G1)をレコードで勝利している。日本で走った2頭の内、1頭はスプリンターだったが、もう1頭はダートの中距離を主戦場としていた。

 また、タワーオブロンドンの血統の”売り”は、大物感のある母系にある。

 母のスノーパインはフランスで7戦2勝と目立った成績ではないが、父のダラカニは凱旋門賞馬。母は現役時もマイルから中距離で活躍し、半姉には皐月賞馬ディーマジェスティの母として知られるエルメスティアラ(父ブライアンズタイム)がいる。もう1頭の半姉エルノヴァ(父サンデーサイレンス)は、牝馬ながらにステイヤーズS(G2)で2着したスタミナ自慢だ。

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