JRA騎手「神10」誕生の悲劇……2年連続トップ10に変化なし「1年100勝単位」で広がり続ける騎手格差に悲鳴

 12月28日開催が終了し、2017年の全日程を消化した中央競馬。例年にないハイレベルなリーディング騎手争いは、今秋からのロングスパートで戸崎圭太騎手を振り切ったC.ルメール騎手が外国人騎手として初のリーディング獲得で幕を閉じた。

 惜しくも武豊以来の年間200勝はならなかったが、199勝は歴代4位の記録。また、武豊騎手が年間200勝超えを達成していた頃との大きな違いは、戸崎騎手やM.デムーロ騎手が食い下がったことで、しっかりとリーディング争いが行われたことだ。

 例えば武豊騎手がJRA記録となる年間212勝を達成した2005年の第2位は、横山典弘騎手の134勝。数字でわかる通り、リーディング争いという観点では早々に決着がついていた。

 逆に今年は1位が200勝に到達する寸前だったにもかかわらず、秋口までルメール騎手の独壇場にならなかったばかりか、デムーロ騎手を加えた3人の争いとなったのは極めて異例。過去に例がないほど、ハイレベルなリーディング争いとなった。

 ただ、述べるまでもなく全体のレース数は限られており、上位陣がハイレベルなデッドヒートを繰り広げると、当然ながらそのしわ寄せは下位陣にやってくる。言い換えれば、華やかなリーディング争いの裏で、騎手同士の「格差」はますます広がったということだ。

 その傾向を如実に表したのが「1054」→「1132」→「1263」という数字だ。

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