武豊がダノンプレミアム「1強」に待った!?「皐月賞当確」2歳王者のトレセン内意外な評価
そう話す記者が取材した関係者の話では、ダノンプレミアムが強いレースをしたサウジアラビアロイヤルC(G3)や朝日杯フューチュリティSは、共に1枠という絶好枠が幸いした面は大きいようだ。
「朝日杯(FS)でもかなり掛かり気味だったが、弥生賞ではさらに酷くなっていた。正直、あそこから伸びるのかと不安になったほど。ここ3戦は川田(将雅)が完璧に乗って、勝負所でスムーズなレース運びが出来ている。
だけど、皐月賞でそれをするのは至難の業。去年、武豊がダンビュライトで1番人気のファンディーナを潰しに行くようなレースをしたように、今年も断トツの存在になりつつあるダノンプレミアムに”ちょっかい”を掛ける馬は必ずいると思うよ。例えばだけど、あの気性の状態じゃ、道中でちょっと他馬と軽い接触があっただけで、馬が興奮して暴走する危険もある。
特にあの馬(ダノンプレミアム)は社台グループの馬じゃないから。その点、タイムフライヤーやステルヴィオは社台系でしょ。他にも何頭か出られそうだし、下手すれば”ダノン包囲網”まであり得るよ。まあ、そんな露骨なことはしないと思うけどね」(現場関係者)
“ダノン包囲網”とは穏やかではないが、確かに同じ春のクラシック2冠でも、日本ダービーが2000年以降、4番人気以下が勝利した例が2010年のエイシンフラッシュ(7番人気)の1度しかなく、1番人気が10勝もしている堅いレース。
それに対して、皐月賞は7番人気以下の伏兵が6勝と、1番人気の5勝を上回っているレース。そこには東京と中山コースの違いもあるが、天下の社台グループでなくとも各陣営や騎手の「簡単には勝たせない」という、クラシック第一弾ならではの意地やプライドもあるのかもしれない。
「武豊騎手がナリタタイシンで勝った1993年の皐月賞が、まさにそんな感じでしたね。あの時は弥生賞を勝ったウイニングチケットとビワハヤヒデの『2強対決』と言われていましたが、最後の直線で勝ち行った2強がデッドヒートしているところをナリタタイシンが差し切り。この年のクラシックを2強から、3強状態に持ち込みました。
ナリタタイシンは弥生賞でウイニングチケットに2馬身差をつけられて完敗していましたが、ビワハヤヒデなどを強力なライバルたちが加わった本番では、2強のスキをついて見事に逆転。まさに漁夫の利を得たような、武豊騎手の鮮やかなレース運びでした」(競馬記者)