【夏季特別企画】史上最強世代『最後の一冠・菊花賞の行方』 Vo.1 「川田騎手も惚れ込む『超新星』」

ジュンヴァルカン 友道康夫厩舎

前走:三田特別(1000万下、芝2200m)1着

レース後のコメント
「スムーズに競馬が出来ましたし、自分の競馬に徹してリズム良く走れたと思います」(川田騎手)

「ここを勝ったことで楽になりましたし、秋はマカヒキの代わりに菊花賞へ向かいます。この後は夏休み、距離が延びて良さそうですし、楽しみです」(友道調教師)

 もともと4月のアザレア賞(500万下)では、後の青葉賞馬ヴァンキッシュランとクビ差の競馬をしていたジュンヴァルカン。その後はあずさ賞(500万下)を単勝1.3倍で勝ち上がると、古馬と初対決となった前走の三田特別も単勝1.7倍の人気に応え、あっさりと勝ち上がった。

 これで、賞金面で菊花賞トライアルへの出走を心配する必要はなくなった。仮にトライアルで結果を残せなくとも本番に進める可能性も十分にある。それくらい古馬を相手にした1000万下クラスの勝利は、この時期の3歳馬にとって大きい。

 春に後れを取ったヴァンキッシュランへのリベンジも然ることながら、すでに菊花賞向けて面白い存在になりつつある。また友道調教師×川田騎手は日本ダービーを勝ったマカヒキのコンビ。マカヒキが凱旋門賞に出る代わりに菊花賞を目指すようだが、すでに川田騎手を確保できそうなのは大きいといえるだろう。

『血統解説』

 父ネオユニヴァースの代表産駒はドバイWCを勝ったヴィクトワールピサだが、母系にスタミナがあればステイヤーズS勝ちのデスペラードや、菊花賞2着馬のサウンズオブアースのような長距離に適性のある馬も輩出する。

 その点、ジュンヴァルカンの母父はミスプロ系のエンドスウィープだが、母母父がニジンスキー系のBaldskiと、ここにスタミナの要素がある。決して2400mよりも3000mの方が優れているという血統構成ではないが、近年の菊花賞を勝つにはスピードの要素もかなり重要になっており、そういった点で逆に母父のエンドスウィープが頼もしい存在だ。同世代の3000mなら問題ない。叔母にオークス2着のベッラレイアがおり、秋が楽しみな血統馬だ。
(監修=下田照雄(栗東担当))

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