甲子園のマウンドに「エース」池添謙一投手登場!?宝塚記念へ重大な「サイン」が示す大穴馬とは
聖地・甲子園のマウンドに「エース」の勝負服をまとった池添謙一騎手が登場した。
14日に行なわれたプロ野球交流戦・阪神タイガースVSオリックス・バファローズの一戦。「宝塚記念応援デー」と銘打たれた一戦で始球式の大役を務めたのが、宝塚記念(G1)3勝の実績を誇る池添騎手だった。
この日はさすがに、バックネット裏で大物調教師が参戦しているなどということはなかったが(過去記事リンク)、独特の?フォームから放たれたボールは、見事なストライク。”関西ダービー”を観戦しに甲子園へ詰めかけたファンを沸かせた。
「よかったです。馬に乗るのとは違う緊張感でニヤけてしまった。歓声が気持ちよかった」
そう笑顔で話した池添騎手は、今年の宝塚記念でコンビを組むヤマカツエースの勝負服で、まさに「エース」のような力投を見せた。
このヤマカツエースの宝塚記念での騎乗はもともと予定になかったが、騎乗予定だったショウナンパンドラの骨折により急遽依頼が舞い込んだ経緯がある。管理するのは池添騎手の父となる池添兼雄調教師だ。
実は池添謙一騎手と池添兼雄調教師、そしてヤマカツエースの馬主となる山田和夫氏との間にはちょっとしたエピソードがある。
今から17年前の1999年。ヤマカツスズランという山田和夫氏の父・博康氏がオーナーを務める有力な2歳牝馬がいたが、彼女がいよいよ阪神3歳牝馬S(現阪神JF)に出走を控えていた時、まだG1未勝利ながら主戦だった池添騎手が騎乗停止になってしまったのだ。
管理していた池添兼雄調教師は大事な本番前のアクシデントに『お前、なにやってるんや!チャンスを自分で棒に振りやがって!』と当然激怒。池添騎手も号泣したが、結局ヤマカツスズランはM.キネーン騎手が手綱をとって1番人気に応えて優勝した。
その後、オルフェーヴルによる三冠達成など数々のG1を制した池添騎手だが、未だ「ヤマカツ」の馬でG1を勝てていない。
今回もまた、ショウナンパンドラの故障離脱がなければ巡ってこなかったチャンス。今回の「宝塚記念応援デー」にJRAの代表として呼ばれたのは偶然だろうが、今年の宝塚記念は池添騎手にとって、なんだか”運命的な流れ”を感じる一戦になりそうだ。
豪華メンバーが集っているだけに、ヤマカツエースのチャンスは少ないかもしれない。
だが、重賞3勝はここでも侮れない実績であり、何よりも宝塚記念3勝と相性の良い池添騎手は強い味方だ。
それに”ここだけ”の話にしたいが、実は今年の宝塚記念は「第57回」、そしてヤマカツエースの宝塚記念ファン投票の最終順位もまた「57位」であることも、大きな後押しになるかもしれない?