JRA「牝馬三冠」確実? アーモンドアイ桜花賞「超絶豪脚」に見える歴史的名牝たちの影
8日に開催された桜花賞(G1)は、2番人気アーモンドアイ(牝3 美浦・国枝栄厩舎)が大外から豪脚一閃、牝馬クラシック一冠を手中に収めた。
レースはコーディエライト、ツヅミモンが引っ張り、同じような位置に2歳王者のラッキーライラックがつけるという展開。アーモンドアイは後方2番手で機をうかがった。最後の直線では先にラッキーライラックが早め先頭の勝ちパターンにもっていき、3番人気リリーノーブルがそれを追いかける。しかしラスト200m、大外を回してあっという間にラッキーライラックを捉えたのがアーモンドアイだった。並ぶ間もなく交わして1・3/4差。一度もムチを使わずにゴール版に飛び込んだ。
やはり桁外れの能力だった。前走シンザン記念も牡馬相手に楽々勝利したが、今回はパフォーマンスがさらに上昇。上がり33.2は2位のトーセンブレスに1秒差をつける究極の末脚で、タイムの1:33.1は、同厩の大先輩アパパネのタイムを上回るレースレコードだった。
シンザン記念勝利の際に、同レースを勝利している「ジェンティルドンナの再来か」ともいわれた同馬。今回はアパパネのレコードを越えたわけだが、どうやらファンの評価はそれ以上のようである。
「2009年『ブエナビスタの桜花賞を思い出した』という意見は多いですね。あの時もうまく抜け出したレッドディザイアを楽々交わしきっての圧勝でしたが、今回のアーモンドアイにも同じ凄みを感じたということではないでしょうか。確かにあまりにも鮮やかでしたからね。
今回はロードカナロア産駒の初G1制覇ということになりました。次はオークスが濃厚でしょうが、父はともかく母が2006年オークス2着のフサイチパンドラというのは心強いですよね。今日の強さなら次も十分に戦えそう」(記者)
「トリプルクラウン(三冠)を考えてしまいます」
レース後、C.ルメール騎手は嬉しそうにそう語った。それが冗談だと思う人間はもう誰もいないだろう。