NHKマイルC(G1)タワーオブロンドン「マイルOK」に不安? 1600mに弱点を残す「証拠」と一新されたゴドルフィン軍団の「今後」
ただ、逆に述べれば例え本質的に1200mに向いていようとも、同世代が争うNHKマイルCであれば十分に通用するということも歴史が証明している。したがって、タワーオブロンドンの本質がスプリンターでもマイラーでも「現段階では大きな問題にならない」ということだ。
ただし、大きな問題にならなくとも1番人気が予想される大本命馬だけに、勝ち切れるのか否かは重要な要素だ。その上で前出の記者が気になる話をしている。
「今回の英国遠征は藤沢先生の発案というよりも、オーナーのゴドルフィンの意思である可能性がかなり高そうな気がします。
というのも、これまでダーレージャパンの所属馬はシェイク・モハメド名義で出走していましたが、それが今年の3月にゴドルフィンに変更され、勝負服も他国でゴドルフィンが使用しているものに統一されました。
そして高松宮記念を勝ったファインニードルが、さっそく香港遠征……これは日本におけるゴドルフィンの活動が”次のステージ”に入った布石、つまり今後、日本からもゴドルフィンの活躍馬は積極的に海外に打って出るのではないかと思われます。
そう考えると、今回の英国遠征で陣営が『プランB』を用意していることにも納得が行きます。NHKマイルCで無様なレースさえしなければ、英国遠征を敢行するのではないでしょうか。本馬の名前も『(英国の)ロンドン塔』ですし」(同)
各メディアでは英国遠征に関して「NHKマイルCの結果次第」と報道されているが、普通なら「勝つか、悪くても2着、3着であれば……」と想像してしまう。しかし、これが仮に”英国遠征ありき”ならば「4着、5着でも格好さえつけばOK」ということもあり得るだろう。
陣営の真意は定かではないが、NHKマイルCにおける本命馬の印象としては大きく変わる。ゴドルフィンが誇る世界的血統馬の今後には、特に注目したいところだ。