NHKマイルC(G1)ダノンスマッシュの「可能性」北村友一に最大のチャンス?
陣営だけでなく関係者の期待も大きいダノンスマッシュ(牡3 栗東・安田隆行厩舎)。ココ最近の結果が伴わないのが悔やまれるが、レース内容は悪くない。今週5月6日(日)に行われるNHKマイルカップ(G1)に出走予定だが、人気が落ちているここが買いであるのかを探っていきたい。
これまでのダノンスマッシュの戦いを簡単に振り返ってみる。
昨年9月に新潟芝1400mの2歳新馬でデビューしたが、直線抜け出すもソラを使って2着。阪神で芝1400mの2歳未勝利戦を勝ち、10月に京都で芝1400mのもみじステークス(OP)に出走。稍重の馬場も苦にせず2着に3馬身差をつけて圧勝。1分23秒4の好タイムだった。12月には阪神で芝1600mの朝日FS(G1)に出走。スタート直後、ダノンスマッシュがトモを落としてしまい、福永騎手がバランスを崩すアクシデント。後方からの追走を余儀なくされ、追い込んだが5着。年明け初戦は3月の中京ファルコンステークス(G3)で芝1400m。鞍上に戸崎圭太騎手を配したが、またしても出遅れ。後方から進み追い込むも7着。続いて4月に今年からNHKマイルカップのトライアルレースとなったアーリントンカップ(G3)、芝1600m。鞍上は北村友一騎手に替わる。スタートはきれいにゲートを出て、外目を上がっていき3番手追走。4コーナー2番手で直線追い出すも伸びず7着。
そして迎えたマイルカップなのだが、ここ2走の成績が良くないため、評価が上がってこないのだろう。しかし、着順が悪くても、走破タイムや上がりタイムは悪くは見えないのだが。
「その通りです。芝1400mのファルコンステークスは、4コーナー12番手から上がりタイム3位の34.4秒で追い込んでいて、1分22秒6はかなり評価できる数字です。芝1600mのアーリントンカップも、4コーナー2番手から上がり34.9秒で追い込んで1分33秒8。先行して残ったタイムとしては上々ですよ。未勝利戦ともみじステークスは、上がり最速で勝っています。朝日杯FSは上がり3位の末脚で勝ったダノンプレミアムとは着差はありましたが、2着のステルヴィオには0.1秒差。マイルでも勝負できることを証明しています。
このようにダノンスマッシュの走破時計、上がりタイム、ともに一線級ですよ」(競馬記者)
走破時計、上がりタイムは高い水準であることはわかり、マイルも不安視するほどではないことがわかった。むしろ他の要素がこの馬にとってはネックであるのだろう。