ヴィクトリアマイル(G1)ソウルスターリング「復活」へC.ルメール騎手の「気持ち」は……世界的良血馬の女王返り咲き「条件」とは
そうなると、ソウルスターリング陣営からすれば湘南Sのようなスローにならないことを祈るのみ……だが、今年のヴィクトリアマイルのメンバーを見渡しても、純粋にハナを主張しそうなのはカワキタエンカの1頭だけだ。自在性のあるミスパンテールの出方次第というところもあるが、あまりにも他力本願な面は否めない。
ならば昨年の毎日王冠のようにソウルスターリング自身がペースを作るという作戦もないことはないが、本馬は現在「折り合い」にも非常に大きな問題を抱えている状況。追い切りでも引っ掛かる面を見せており、ルメール騎手も共同記者会見などで仕切りに「リラックスできるかが最重要」と語っている。
さらには「後ろのポジションから行く方がいいと思う。いいポジションを取れば、たぶん引っ掛かるから」とコメントするなど、いよいよペースは「他人任せ」といった状況だ。
会見の最後には「まだ大きなポテンシャルも持っていると思う。その点には自信がある」と語っていたルメール騎手。常識的に考えれば、いよいよ鞍上の”マジック”に期待する他ないような状況に思えるが……。
「ただ、ルメール騎手は翌週のオークスで大本命馬になりそうなアーモンドアイの騎乗が控えていますからね。今週は”安全運転”を重視することが濃厚です。ルメール騎手自身も『去年(ソウルスターリング)は半信半疑だったけど、今年は絶対の自信がある』と、すでにアーモンドアイに気持ちが移っているようにも見える状況。どこまで今週のソウルスターリングのことを真剣に考えているかは、微妙なところですね。
陣営は『叩き2戦目で格段に馬は良くなっている。体調面は悪くないので、上手くペースが流れてくれればチャンスはある』と変わらず期待しているようですが……」(同)
果たして、”旧”女王はこのまま終わってしまうのだろうか……背水の陣で挑む今回も惨敗を重ねるようなら、いよいよ「引退」も含めた厳しい選択を迫られそうだ。