【夏季特別企画】史上最強世代の『最後の一冠・菊花賞の行方を占う』Vol.2「ウオッカ産駒の超良血馬に圧勝!ナカヤマフェスタに眠る『晩成の血』が目覚める!」
レースで騎乗したM.デュプレシス騎手は「まだ幼い面があるが、いい勝ち方」とのことで、この先も伸びしろは大きいようだ。
ナカヤマフェスタ産駒はヴォージュらが最初の世代になるが、この馬が出世頭と苦戦傾向にある。だが、ここにきて他の産駒も勝ち上がり始めているように、全体的に奥手の傾向があるのかもしれない。
「ヴォージュの父ナカヤマフェスタは稍重の宝塚記念を制したり、酷い不良馬場で逃げ馬の1、2で決まった2009年の日本ダービーで唯一後方から追い込んで4着だったりと、とにかく雨に強い馬でした。ついには重馬場の凱旋門賞でも2着になるなど、産駒にもその傾向が継がれているようです。今回のヴォージュの圧勝劇にも雨が味方したことは間違いなく、次のレースが本当の試金石となるでしょうね。ただ、この時期の2勝目は本当に大きい。秋に向けて楽しみです」(競馬記者)
デビューが今年の4月と遅れてしまったが、距離を2000mに伸ばしてからは連勝。ここまで4戦2勝とまずまずの成績だ。母の父が近親に目立った活躍馬はいないが、母父がタニノギムレットならば距離延長にも対応可能だろう。最近目立ち始めてきたサンデーサイレンスの3×4という奇跡の血量のクロスにも注目だ。
「ヴォージュを管理する西村真幸調教師はまだ開業2年目の若手ですが、今年もすでに12勝と新人ではかなり優秀な成績です。すでにマイネルバイカでオープン勝ちの実績もありますが、この馬が厩舎を代表するような活躍馬になればいいですね」(同)
いずれにせよ、まだ500万下を勝ったばかりの身なので菊花賞に向かうには、夏の間にもう一つ勝ち星を重ねたいところ。まだ、さほど人気しないと思われるので、今後も雨が降れば積極的に狙っていきたい馬だ。