M.デムーロ騎手×ディープインパクト産駒「G1未勝利」の怪!? 昨年アドミラブルにはなかった「強運」キタノコマンドールでジンクス解消?
というのも、ここまでの本賞金が1400万円の本馬は、昨年まであれば日本ダービーに出走することは叶わなかった。実際に今年の3歳牡馬クラシック路線は有力な故障馬も少なく、本賞金1900万円のアイトーンやリョーノテソーロでさえ除外対象となっているからだ。
しかし、今年から皐月賞における日本ダービーの優先出走権が4着から5着まで拡大。皐月賞で5着したキタノコマンドールには優先出走権があるというわけだ。ちなみに6着のグレイルとはハナ差。文字通り「紙一重」での出走となった。
「昨年12月のデビューから、ここまで3戦しか使えていないようにキタノコマンドールは歩様に硬さがある分、疲労が溜まりやすいという弱点があります。ですから皐月賞で6着以下に敗れた場合、普通の馬なら青葉賞などのレースで出走権を確保する方法がありますが、間隔を詰めて使えない本馬の場合は実質的に不可能だったと思います。
そういった意味でも間違いなく『持ってます』し、現時点でそういったわかりやすいストーリーがあるのも如何にも”ダービー向き”という気がしますね。ホープフルSがG1に昇格した昨年は、その門出を祝うように前年の勝ち馬レイデオロがダービーを勝ちましたし、ダービーを勝つには、そういった”流れ”に乗ることが重要なのかもしれません」(競馬記者)
また、キタノコマンドールが皐月賞で記録した上がり3ハロン34.8秒はメンバー最速だったが「流れ」という意味ではこれも大きい。
実は2014年のダービー馬ワンアンドオンリー以降、2015年のドゥラメンテ、2016年のマカヒキと、すべて皐月賞で「上がり最速」記録した馬がダービーを優勝している。昨年にしても上がり1位だったサトノアレスが不出走だったため、上がり2位のレイデオロがそのまま優勝。偶然が重なっただけだろうが、キタノコマンドールにとっては心強いデータだ。