日本ダービー「斜行」騎乗停止H.ボウマンガックリ? 安田記念「有力香港馬」騎乗もご破算
第85回日本ダービー(G1)は、福永祐一騎手が騎乗する5番人気のワグネリアンが乾坤一擲の走りを見せ、優勝した。”平成最後のダービー”で『一家』の悲願を達成して涙を流した福永騎手。その影で、忸怩たる思いを胸に秘めていると思われるのが、H.ボウマン騎手だ。
ボウマン騎手は13番人気のエタリオウでレースに出走。道中は後方で脚をためていた青葉賞2着馬は最後の直線で馬群をかき分けるかのように進出。上がり2位の33.5秒の末脚を武器に先頭集団に襲いかかるも、届かずに4着。勝ち馬ワグネリアンとは0.2秒差、また3着のコズミックフォースとはタイム差ナシのハナ差で決着と、惜しい競馬を見せていた。
下位人気の馬で勝ち負けに絡む競馬を展開して、その手腕を遺憾なく発揮したボウマン騎手。だが、レース後に6月2日から10日まで開催4日間の騎乗停止処分が下されてしまう。これは最後の直線で外に斜行し、サンリヴァルの進路を狭め、さらにタイムフライヤーにも影響があったためだという。
「後方に待機して最後の直線にかけた馬は多数いましたが、ボウマン騎手とエタリオウのタッグ以外はいずれも下位に沈んでおり、1番先頭を脅かしたのは間違いなくこのコンビでした。
斜行は残念ですが、付けていたポジション的に外を周っていたのならば先頭集団に追いつくことは難しいと考え、多少強引にでも馬群を縫うように前に行くことを選択、一か八かの勝負に出た結果だったのでしょうね。その際に、残念ながら馬がよれてしまい他馬の進路に影響を与えたように見えました」(競馬誌ライター)