【鳴尾記念(G3)展望】トリオンフVSトリコロールブルー!春のグランプリへのステップレースを制するのは?
阪神競馬場の開幕週となる2日(土)のメインレースは鳴尾記念(G3)。開催時期が変更され宝塚記念(G1)へのステップレースに位置づけられる。2013年からはここでの好走馬が3年連続で宝塚記念で連対しているように本番との関連性が非常に高く、今年も注目しなければならないレースとなりそうだ。
前走は期待を裏切ってしまったトリオンフ(セ4、栗東・須貝厩舎)だが、連勝中のレースぶりを考えればここでも有力だろう。昨年から今年にかけての3連勝で小倉大賞典(G3)を制した際には、4コーナーで先頭に並びかける積極的なレースを見せると後続を寄せ付けず0.4秒差を着けて完勝している。前走の新潟大賞典(G3)も1番人気となったが、初めての左回りのレースに戸惑ったのか最終コーナーを過ぎても馬群の中の位置取りというこの馬らしくない競馬。直線では外目をじわじわと伸びてきたが4着に敗れるまさかの結果で新潟遠征を終えることになった。得意とする右回りのレースへの条件替わり、斤量も56kgに軽くなるなど、プラス材料が多い今回は重賞2勝目を狙うチャンスとなりそうだ。ただ、2走前の大阪杯(G1)では一級戦を相手にしたとはいえ負けている舞台なので油断はできない。何とかここで結果を残してもう一度G1へと挑戦して欲しいところだ。
トリコロールブルー(牡4、栗東・友道厩舎)は宝塚記念(G1)出走のために負けることは許されない。昨年はクラシック前哨戦となるスプリングS(G2)、青葉賞(G2)で人気を集めていた逸材だが、残念ながらそれぞれ5着と7着に敗れてしまい、春のクラシックには出走することができなかった。秋を迎えようやく出走できた菊花賞(G1)でも見せ場を作れず15着と大敗してしまいそのまま休養。しかしながら3か月明けで挑んだ飛鳥S(1600万下)で上がり最速の末脚を繰り出して勝利すると、難敵が揃った前走の大阪城S(OP)でも33.3秒の末脚で差し切り勝ちと、瞬発力を活かしたレースで2連勝と絶好調だ。さらなる高みを目指すための試金石となるレースで、重賞のタイトルを手にすることはできるだろうか。
開幕週の馬場を味方につけることができればマルターズアポジー(牡6、美浦・堀井厩舎)の逃げ切り勝ちも十分考えられる。現役の中では有力な逃げ馬の1頭であることは間違いなく、どんなレースでも自分のスタイルを崩さないことからファンも多い。前走のダービー卿CT(G3)は9着に敗れているが、さすがにトップハンデの58㎏が堪えたといったところで、2走前の中山記念(G2)ではしっかりと逃げ粘って3着を確保している。これまでの実績面から考えても別定戦のG3なら主役にもなりえるが、このところはマイル戦への出走が多くなっていたので久しぶりの2000m戦へ対応できるかがカギとなりそうだ。