「雨よ来い!」実は大物・サトノクラウンに大チャンス!? 馬場適性で一気の逆転も驚けない戦跡
全国の週間天気予報において、近畿地方は23~25日まで軒並み「雨マーク」。仮に3日間降り続けば、ぬかるんだ大地もすぐには乾くまい。ましてや今は湿気だらけの梅雨シーズン。そして、それは競馬場も同じだ。
26日に行われる宝塚記念(G1)。このまま予報どおりいけば、完全なる「良馬場」でレースをするのは難しいかもしれない。せっかくのグランプリ、ファンとすれば最高の馬場状態でレースを見たいところだろうが、時期的な問題もあるので致し方ないか。
しかし、この雨予報にほくそ笑んでいるであろう1頭の出走馬が存在する。サトノクラウンだ。
2走前、重馬場の京都記念(G2)では、2~3番手でレースを進め直線入り口で先頭に立ち、そのまま押し切って3馬身差をつけるというとんでもなく強いレースをしている。他の人気馬が道中脚を取られてもがく中、1頭だけ桁違いの推進力で進んでいく様は圧巻である。
父がMarjuに、母がジョコンダ2とアイルランド系の血を持つ同馬だが、その血に違わぬパワー型の競走馬の可能性は非常に高い。良馬場の日本ダービー(G1)で3着の実績もあるが、弥生賞を強い競馬で制した際も稍重であった点から、同馬にとって荒れた馬場が追い風になると見るのが自然ではないか。前走の香港QE2世C(G1)は稍重で大敗しているが、初の海外遠征であることを考えれば度外視も可能か。
もともと、皐月賞時は後の2冠馬ドゥラメンテやリアルスティールを差し置いて無敗の1番人気で出走するほどの逸材であり、G1制覇も期待された存在。ここで秘めたる能力が解放されてもまったくおかしくはない。馬場適性を考えれば、一気の逆転も十分にあるのではないか。
天候とそれに伴う馬場状態の影響を受けるタイプの競走馬かもしれないが、これまでの傾向からサトノクラウンの今走は「吉」と出た。サプライズのお膳立ては万全だ。同厩舎のドゥラメンテとの激戦に期待したい。