JRA「海外招待馬」急増のワケ……裏には日本競馬ファンの財布を狙う現地主催者のしたたかな野望
2018年(合計40億4238万900円)
ゴールデンシャヒーン
4億7515万1100円
ドバイターフ
8億0513万2200円
ドバイシーマクラシック
8億8392万2100円
ドバイワールドカップ
9億5145万7000円
クイーンエリザベスII世カップ
9億2671万8500円
競馬だけでなくあらゆるスポーツが賭け事の対象となっている海外において、競馬の馬券売上が伸びる要素は少ないのだろう。しかしスポーツギャンブルとして日本の競馬は圧倒的なシェアを誇っており、その市場規模と競馬ファンの資金力、そして予想レベルと馬券販売システムは世界でも突出している。
そこに目を付けた海外の主催者の狙いは、輸送費や滞在費を負担して日本馬を呼んでレースの格付けを上げ、JRAが馬券を販売して日本の競馬ファンに馬券を買ってもらいたいというものだろう。
海外遠征馬の馬券を買いたい競馬ファン、馬券売上で手数料がもらえるJRAと海外主催者、そして招待レースであれば馬主側の金銭的な負担も減るという構造。競馬ファンの馬券代のみが大きな負担だが、購入する側はそれを考慮してのものだから文句はあるまい。まさに4者が「win-winな関係」がゴーフォザサミットの海外遠征戦略の根底にあるようだ。そしておそらくこの傾向は今後も増えていくことだろう。