JRA3歳ダート路線の「歪み」ユニコーンS(G3)「大量抽選馬」の怪? 異例の除外ラッシュに現場から不満の声……
「最終的に賞金900万円持ち17頭がユニコーンSの出馬投票を行い、抽選で11頭が出られることになりました。ただ、落選した6頭は、あてにしていた青梅特別もフルゲートだったため再投票が出来ず、結局どのレースにも使えないことに……。
陣営からすれば当然、今週競馬に使うつもりで仕上げ、騎手にも声を掛けていたので、関係者からはさすがに不満の声がありましたね。ユニコーンSは毎年のように狭き門になって大量の除外馬が出ているだけに、どこかで改善されるといいんですが……」(同)
除外された6頭の中には、2歳王者でその後もレパードS(G3)を勝つなどダートの重賞戦線で活躍したアジアエクスプレスの弟レピアーウィットもおり、ユニコーンSでも有力馬の1頭に挙げられていた。
こういった注目の有望株が抽選除外になるのは、単純にレースの売上にも影響を与えるに違いない。レース番組を編成するJRAとしても、決して好ましくない状況のハズだが……。
「3歳春のダート路線には、このユニコーンSしか重賞がない以上、ダートの3歳馬にとってはいわば日本ダービーのようなもの。多くの馬がここを目指して集中するのは当然です。問題はダートのオープンや重賞が限られている影響で、今回のように賞金900万円持ちが異常に増えてしまうこと。
最近は伏龍Sや鳳雛S(共にオープン)が増設され、一時よりは緩和された感がありますが、やはり日本ダービーのように、トライアルを設けて優先出走権を確立すべきだと思いますね。有識者やファンを中心にユニコーンSをG1に昇格させるなどして『3歳のダート路線を整備すべき』という声は、依然として大きなものがあります」(競馬ライター)