武豊マテラスカイは「世界」が認めた超速スピード! ダート短距離界の頂点へ、満を持して重賞挑戦も「不安」は距離よりむしろ……
遠征帰りとなった前走は降級して再び1600万下でのレースだったが、1番人気に応えて3馬身半差の楽勝。圧倒的なスタートダッシュであっさり先手を奪うと、そのままいとも簡単に押し切ってしまった。
レース後、武豊騎手も「スタートが速く、スピードを活かす競馬をしました。ラストもしっかりしていて、力通りのレースでした」と成長を実感。今回は満を持しての国内ダート重賞初参戦といえるだろう。
ただ、世界に通用するスプリンターにとって、今回の最大の課題は1400mへの対応だ。
実際にマテラスカイが上げた全5勝は、すべてダート1200m。ダート1200mでは【5.1.0.3】(ドバイ遠征含む)と抜群の成績を残しているが、一方ダート1400mになると【0.2.0.3】と途端に安定感を失っている。
「プロキオンSの舞台となるダート中京1400mは、最後の直線が長めに設定されており、坂もあるタフなコース。そのため前が止まりやすく後続の馬が台頭しやすい。ここ5年間で逃げ粘ったのは、2015年のコーリンベリーだけです。
マテラスカイにとっては距離も然ることながら、タフなコースにも対応が必要になってきます。ここ最近の1200m戦のようにスピードに任せて逃げているだけでは、さすがに最後に止まってしまう可能性は高いでしょうね」(競馬ライター)
また、本馬にとってはもう1つ、頭を抱えたい課題があるようだ。