JRA夏バテ厩舎の嘆き?「ワンマン熱血調教師」の”有難迷惑”で調整プラン崩壊……この夏「買ってはいけない」厩舎?
記者によると、ある厩舎のスタッフは「リーディング上位の厩舎と遜色ない素質馬がいると思うけど、その素材を殺してしまっている感じ。先生は自分の理念が強くて、下の意見に耳を傾けないから、ウチはずっと夏場が”鬼門”になってるね」ともぼやいていたとか。
夏競馬は「格よりも勢い重視」「実績よりも、調教で動いている馬を探せ」とはよく聞くが、仮に優秀な追い切り時計を出しても、それがオーバーワークになっている可能性が、他の季節よりも高いようだ。一筋縄では行かないところが、夏競馬の難しさを物語っている。
もちろん、調教師自らが追い切りに乗っても夏にきっちりと結果を出している厩舎もある。例えば、美浦の小島茂之厩舎は7月に入ってから3勝2着3回など好調。その内、1勝は藤田菜七子騎手によるものなど、積極的に若手を起用しながらも厩舎の勢いを保っている。
今では、昔ほど調教師が追い切りに騎乗する機会は減っているが、逆に調教師自らが追い切りに騎乗している厩舎は「それ」が他のライバルとの違いとなり、同時に強みにもなる。
しかし、それも調教師とスタッフが厩舎一丸になって初めて意味のあるもの。ただでさえ難しい季節に”社長”のワンマンショーで厩舎がバラバラになっているようでは、成績を落としても当然なのかもしれない。