JRA名門一口クラブ「静かなる躍進!」 今週デビューの期待の新馬一頭
しかしここ数年は、世界中から良血な繁殖牝馬をかき集め、世界有数のサラブレッド生産界の巨人といわれるノーザンファームの生産馬及びノーザンファーム系クラブの一大勢力には押されていた。同クラブの馬は勝ち星の減少と共に目立った活躍馬も少なくなり、低迷が続いていた。
そこで、近年、ノーザンファームの外厩(関西のノーザンファームしがらき、関東のノーザンファーム天栄)での調整の成果を鑑みてか、ケイアイファームも2016年に千葉のシンボリ牧場内に直営の外厩「千葉ケイアイファーム」を設けた。これが功を奏し、クラブ由来の活躍牝馬と海外で購入してきた繁殖牝馬の産駒たちが、じわじわと活躍を遂げてきている。
そのような背景のなか、今週末の8月5日、新潟競馬場で行われる芝1400m新馬戦でデビューを予定しているのが、ロードスパイダー(栗東 牡2歳)。同クラブでは密かに期待されている一頭だ。
ロードスパイダー(上場名 カブリオレ’16)は、小規模牧場が生産した2016年産のロードカナロア産駒。8月の北海道で行われるHBAサマーセールにおいて上場された。5月の遅生まれのせいもあってか、920万という破格の安さでケイアイファームが落札し、育成した馬だ。いくらケイアイファームが生産した「最高級ブランド馬、ロードカナロア」の産駒とはいえ、「走る期待値がなくては、牡馬をセリで購入はしない」(関係者談)。