JRA名門一口クラブ「静かなる躍進!」 今週デビューの期待の新馬一頭


 そして昨年、同クラブで価格1620万円(500口募集,1口あたり3.24万円)で募集されることとなったロードスパイダー。英国産の母カブリオレは、近頃日本でも母父として活躍馬の出てきたデインヒル系のDansiliを父に持つ。母の産駒は、JRAでは半兄のガウル(父キンシャサノキセキ)が1勝のみとまだ目立った活躍馬こそ出てはいないものの、血統構成としてはNorthern Dancer 5 x 5、Mr.Prospector 4 x 5、His Majesty 5 × 5と、サンデー系の血を持たない複数クロスの興味深い配合。そして何よりも、あのロードカナロアを育てあげた名伯楽、安田隆行調教師の息子で「ロードカナロアにも携わった当時の調教助手」であった、安田翔伍氏(現・調教師)に預託されたのだから期待値は高い。

 ここまでの臨戦過程でも競走馬としての体質など不安要素が少なく、体調もすこぶる良好で6月中旬には入厩をしている。すでに栗東トレセンの坂路でびしびしと乗り込まれている。

 7月11日には、栗東坂路を、52.8-38.2-25.1-12.4 という古馬並のタイムで駆け上がってきており、出走1週前の7月25日も、栗東 Cウッドチップコースで、82.0-65.2-51.5-38.2-12.4 と軽めの調整ながらも好タイムを連発。人知れず、新馬戦での勝利を虎視眈々と狙っている不気味な存在の安田翔伍調教師とロードスパイダー。巷では、良血馬や高額馬の情報に埋もれ、話題にも上がっていないが、今の同クラブ馬の「静かなる躍進」という追い風にも後押しされれば、不人気馬ながらも、評判馬に後塵を浴びせて、あっと言わせるシーンがあっても不思議ではない。今週デビューの密かに期待される新馬、穴馬の一頭だ。

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