JRA七冠ジェンティルドンナ妹初陣……「不安多い」もドナブリーニ一族繁栄の必須項目?
8月4日、5日の土日、鞍上にC.ルメール騎手が予定されている3頭の新馬戦(新潟)が注目されている。レイデオロの半弟ソルドラード、ジェンティルドンナの全妹ドナアトラエンテ、アーモンドアイの半妹ユナカイトだ。
ソルドラードとユナカイトには大きな期待が集まる。残る1頭にも注目が集まるが、その一方で大きな不安も拭えない。ドナアトラエンテ(父ディープインパクト、牝2、美浦・国枝厩舎)への期待と不安を検討してみる。
ドナアトラエンテの母ドナブリーニは、2006年のタタソールズ・ディセンバーセールで吉田勝己氏が約1億2000万円で購入。ノーザンファームで繁殖入りするとドナウブルー(重賞2勝)と歴史的名牝ジェンティルドンナを出した。ところがジェンティルドンナ以降1頭の活躍馬も出ていない。これがドナアトラエンテに対する不安だ。
多くはサンデーレーシング所属の馬として一口300万円、200万円といった高額で募集されるも出資者はその見返りをまったく手にできなかった。ドナアトラエンテは、さすがにやや募集価格が下がって7000万円(175万円×40口)。
ただし、ドナアトラエンテはこれまでの兄姉たちと大きく環境が変わった。これまでほとんどの仔は、ドナウブルーとジェンティルドンナを管理した栗東の石坂正厩舎に預けられてきた。しかし、サンデーレーシングがドナアトラエンテの管理者として選択したのは美浦の国枝厩舎。
新たな環境の中で新たな可能性を引き出したいという試みだろう。国枝厩舎といえば今年はアーモンドアイ(父ロードカナロア、牝3)で桜花賞とオークスの2冠を制した。過去にはアパパネ(父キングカメハメハ)で牝馬3冠(G1合計5勝)を成し遂げている美浦の名門だ。