JRA札幌記念(G2)でマカヒキ&モズはシカト!? 競馬女王桃井はるこが射抜く「激走馬」に衝撃
桃井はるこ:スバリ、マイスタイル(牡4歳、栗東・昆貢厩舎)。現在、函館競馬場で連闘して2連勝、そのどちらも追わずに圧勝し、高い洋芝適性を見せています。これは強いですよ!!
過去の勝ち馬を振り返ると、サクラアンプルールなど中山競馬場をはじめとした小回りコースで好走している馬が上位に来ることが多いんです。マイスタイルも昨年、弥生賞(G2)2着と、小回りのコースを苦にしない走りを見せている点も好材料です。
そしてマイスタイルはハーツクライ産駒ですが、この血統は晩成傾向があり、4歳時以降に覚醒したジャスタウェイのように急に強くなる馬が出てくることで知られています。マイスタイルも、まさにその秘められた能力が開花しはじめているのではないでしょうか。
鞍上は田中勝春騎手。ベテランですし、今年はここ数年にないペースで勝ち星を上げています。数年後には『マイスタイルがこんなオッズで買えたのはここが最後だったね』なんて会話をしているような気がしているんです。
――意外な選出といっては失礼ですが、驚きました。では、対抗はどの馬でしょうか?
桃井はるこ:スズカデヴィアス(牡7歳、栗東・橋田満厩舎)です!!
スズカデヴィアスは今年、小倉大賞典(G3)3着、新潟大賞典(G3)を勝利するなど好調。さらに昨年は小回りの福島競馬場で開催された福島記念(G3)で2着。この福島競馬場と札幌競馬場は似ているところがあるので、向いていると思うんですよね。
7歳とキャリアは末期にさしかかっていますが、札幌記念は昨年、勝利したサクラアンプルールが6歳、2着のナリタハリケーンが8歳。しかも過去10年を見ても、8歳や7歳馬が馬券圏内に飛び込んでくることも多いレースです。同馬は一瞬の切れ味を発揮して勝利するタイプの馬ですので、前残りで終わらない展開ならば十分チャンスはあるハズ。老いてなお盛んなところを見せてほしいですね。
――なるほど。カギを握るのはは前残りかどうかだと。
桃井はるこ:そうなんです。やはり気になります。なので逃げ馬であるマルターズアポジー(牡6歳、美浦・堀井雅広厩舎)、アイトーン(牡3歳、栗東・五十嵐忠男)の2頭も私の中では外すのが怖い存在ですね。
マルターズアポジーは中山競馬場、福島競馬場で好走した実績を持っています。私は絶対に逃げる逃げ馬に夢を見ちゃうんですよ(笑)。同馬は大逃げするタイプ。ここで大逃げを打って勝利した昨年の関屋記念(G3)の再現が行われても不思議ではないです!!
そして若き逃げ馬アイトーン。3歳なので斤量は54.0kgと軽めなのも好材料。そして父馬はKingmambo系のキングズベストで、母父はスペシャルウィーク。Kingmambo×サンデーサイレンスという血統背景がグッと来ますね。札幌競馬場は走るのにパワーが必要だと言われている洋芝の馬場です。ダートも苦にしないパワーを持つ馬を多数輩出している血統なので、向いている気がするんですよね。
――うまくペースをコントロールすることができれば、面白い展開が待っているかもしれませんね。では、最後に5番手をお願いします。