JRA札幌記念(G2)モレイラ炸裂確実か……取捨難関ネオリアリズムの現在地
19日に行われる札幌記念(G2、芝、2000メートル)。上位人気のオッズはかなり割れそうだ。なかでも多くのファンを悩ませそうなのがネオリアリズム(牡7歳、美浦・堀厩舎)。3頭参戦するG1馬の1頭だが簡単に勝てるようにも思えない。かといって切ってしまうのも怖い。ネオリアリズムがこの札幌記念でどんなレースができるのか。
鞍上はご存知J.モレイラ騎手。今年の札幌での騎乗成績は38戦15勝。2週間、4日間での成績だ。平均すれば土日2日間で7.5勝、1年が50週あるとして通年で騎乗すれば375勝という計算になってしまう。秋の騎手免許試験の行方はともかく、目前に迫った札幌記念でのモレイラ騎手とネオリアリズムは無視できない。
ネオリアリズムは一昨年(2016年)の札幌記念を鞍上C.ルメール騎手で逃げ切った。しかし、得意とする勝ちパターンは逃げ馬に楽をさせない番手競馬だ。その代表が昨年の中山記念(G2、芝、1800メートル)。レース途中からの逃げとなったマイネルミラノの番手を確保。ロゴタイプが先に動くのを見て鞍上M.デムーロ騎手はゴーサイン。ロゴタイプをきっちり差して、サクラアンプルールの追撃をしのいだ。
中山記念の後、ネオリアリズムは香港クイーンエリザベス2世C(G1、芝、2000メートル)でG1を初制覇。モレイラ騎手のネオリアリズム初騎乗だった。ペースが超スローと見るやモレイラ騎手は3角手前からまくって先頭。迫ってきたパキスタンスター、ワーザーを振り切った。
モレイラ騎手2度目の騎乗が昨年暮れの香港C(G1、芝、2000メートル)。タイムワープが逃げ、ネオリアリズムとスマートレイアーが追走。タイムワープが楽勝。ネオリアリズムはワーザーに差されて3着。一応は好走と言える。ワーザーとは2戦して1勝1敗。
モレイラ騎手3度目の騎乗が今年緒戦、前走ドバイターフ(G1、芝1800メートル)だったが8着に惨敗。ポンとスタートして2、3番手のマイポジションを確保したように見えた。しかし、海外競馬は馬と馬の間隔が狭い。内も外もびっしり他馬に並ばれている。これに嫌気がさしたような素振りを見せて徐々に下がり、見せ場はまったくかった。
馬群の中でレースをすると嫌気がさし、外から並ばれるだけでも気分を害す。昨年の香港Cで外からスマートレイアーに並ばれたときも首を上げていた。