JRA「世界的良血」シェーングランツ大変身で5馬身圧勝! 「オークス姉妹制覇」へC.ルメールが挙げた姉ソウルスターリングとの共通点
しかし、その一方でエンジンが掛かった残り400mを切ってからは、さすが超良血を思わせる圧巻のパフォーマンスだった。
一瞬の加速で大外から一まくりすると、2番手で最後の直線へ。逃げ粘っている2番人気ブラックウォーリアをあっさりと交わすと、あとはワンサイドゲーム。最後は流したままゴールした。
「ラスト400mは長い脚を使ってくれたね」
デビュー戦で5着に敗れ、今後が心配されていただけにルメール騎手もホッと一息といったところか。「距離は2000~2400mくらいが良さそうだし、東京みたいに長い直線のほうが良さそうだね」と最後には、母姉に続くオークス制覇を意識した発言も飛び出した。
管理する藤沢和雄調教師によると、一度美浦に戻してから秋に備えるようだ。姉が制した10月のアイビーS(OP、芝1800m)辺りが、復帰戦として有力視されている。
「デビュー戦は北村宏司騎手で敗れましたが、さすがに1度レースを経験して変わってきましたね。馬体重こそ大きな変動はありませんが、この血統に縁が深いルメール騎手を配してきたことからも、今回が本番だったのかもしれません。
ただ、着差こそ5馬身差と派手な勝ち方でしたが、スタートダッシュの遅さやエンジンの掛かりの悪さなど、いくつかの課題は見つかりました。フランケル産駒の姉ソウルスターリングはマイルをこなしましたが、ズブさのある妹は、長い距離でゆっくり走った方が良さそうです。
タフな流れを着差をつけて勝ったように、現状はスピードよりもパワーやスタミナを感じます。そういった意味では、あまりディープインパクト産駒らしくはないのかもしれません。今後その辺りがどう変わってくるのか、血統馬だけに楽しみです」(競馬記者)