JRA「安い・速い・強い」今、ヴィクトワールピサ産駒が熱い! レッドアネモスが新馬戦勝ち
レッドアネモスは社台ファーム生産の牝馬で、母マチカネハヤテの6番子。一口馬主クラブの東京サラブレッドクラブで1,600万円の安価で募集された。母の産駒は堅実ながらも目立った活躍馬はおらず、曽祖母(3代前)からは重賞3勝馬ビハインドザマスクが輩出されてはいるものの、レッドアネモスの兄弟や血統からすると、普通であれば1番人気に推されることもないであろう馬だ。
なぜこの馬が注目され一番人気となったのか? それもそのはず、8月22日のレッドアネモスの当週調教タイムには多くの関係者も度肝を抜かれた。「栗東CW(6F)78.6-63.6-50.1-37.3-12.2(強め)」。名のある古馬たちが目標の大一番を前にしっかりと調教をつけた時でもそうそう出るタイムではない。比較例を挙げると、同じ友道厩舎所属で皐月賞から巻き返しをはかり日本ダービー馬となったワグネリアン。渾身のダービー前1週前追い切りのタイムが「栗東CW(6F)77.2-62.7-49.7-26.7-11.7」だった。馬場差もあるだろうが、2歳のこの時期にこのようなタイムを叩き出すレッドアネモスは「すでに3歳馬レベルの肉体を持ち合わせている」のだろう。地味目なレースだったが、今後もかなり注目の1頭となった。
今年、ヴィクトワールピサ産駒の出走回数は482戦(8月27日現在)、うち44戦が新潟競馬場での出走。そして、39勝中8勝(約2割にもあたる)、2着も10回と新潟競馬場でやたらと活躍している。レッドアネモスが新馬勝ちした同日にもクィーンユニバンスが2歳未勝利戦を、サムシングジャストが8月4日の新馬戦で勝利している。 どうやら、新潟競馬場にヴィクトワールピサ産駒が出走したら「黙って買い」のような状況なのである。
今回、新馬勝ちしたレッドアネモスは、東京サラブレッドクラブ(通称:東サラ)の募集馬だが、出資者たちの喜びもひとしおだろう。近年、一口馬主クラブはその過熱ぶりからなかなか希望馬が取れない事態となっているが、上記成績を鑑みるに「安い・速い・強い」と3拍子揃ったヴィクトワールピサ産駒も是非、出資の検討対象にしてみてはいかがだろうか。