JRA「短期免許アヴドゥラ奮闘」ミナリクなど「質向上」の影に「制度変更」
昨年に続きJRA(日本中央競馬会)の短期免許を取得して来日したJ.モレイラ騎手。7月28日から先週のキーンランドカップ(G3)まで、わずか1カ月の滞在で31勝を記録。最終週の騎乗はなかったものの、2位のC.ルメール騎手に5勝差をつけて札幌リーディングも獲得した。
モレイラ騎手は今年の夏の主役だった。だが、結果的にこの影に隠れた形になってしまったものの、海を渡ってやってきた「若武者」も今夏堂々と胸を張れる成績を残した。その人物こそブレントン・アヴドゥラ騎手だ。
アヴドゥラ騎手は若干27歳ながらニューサウスウェールズ州でリーディング首位に立った豪州の若手No.1騎手。すでに約1000勝を上げており、G1競走も6度制するなど活躍している。
8月4日から日本で騎乗したアヴドゥラ騎手は、小倉3日目12R・九州スポーツ杯で5番人気のエントリーチケットに騎乗して来日初勝利を記録。その後もコンスタントに勝利を積み重ね、9月2日までの間に14勝をあげ、勝率は18.7%、連対率26.7%、複勝率37.3%という成績を残している。
「化物級のモレイラ騎手の大活躍の影に隠れてしまいましたが、アヴドゥラ騎手の成績も立派の一言。最終日に斜行で2日間の騎乗停止処分を科せられてしまいましたが、また来日すれば今回以上の成績を残してくれそうです。
今年は春に来日したF.ミナリク騎手も人気薄の馬を上位に持ってくるなどして活躍しました。世界トップクラスのR.ムーア騎手やH.ボウマン騎手なども定期的に来日していますし、短期免許を取得する騎手たちの質も確実に上がっている気がしますね」(競馬誌ライター)