JRA短距離王レッドファルクス「引退」の危機!? スプリンターズS(G1)1週前追い切りで調子上がらず……
30日には、秋G1の開幕を告げるスプリンターズS(G1)が中山競馬場で行われる。
今春の高松宮記念(G1)でスプリント王に君臨したファインニードルが、前哨戦となるセントウルS(G2)を完勝したことで不動の大本命はほぼ確実。他にもJ.モレイラ騎手が日本初重賞を飾ったナックビーナス、重賞連勝で夏のスプリント王となったアレスバローズらが人気を集めることになるだろう。
そういった中、「もう1頭のスプリント王」に早くも黄色信号が灯り始めている。
このレースのディフェンディング・チャンピオンであり、昨年の最優秀短距離馬レッドファルクス(牡7歳、美浦・尾関和人厩舎)が20日、スプリンターズSに向けた1週前追い切りを敢行。美浦のウッドコースで行われた試走は6ハロン83.6秒、ラスト13.6秒と平凡なものだったが、それ以上に気になったのがその「内容」だ。
「尾関先生は『これで変わってくる』と強気でしたが、正直に言って不安の残る内容でした。時計も平凡そのものですし、何よりも併せ馬の内容が……。
パートナーの1000万下の馬を追走する形でしたが、向こうが馬なりでレッドファルクスが来るのを待っていることに対して、こちらはほぼ一杯に追っているように見えるのに差が詰まらない。結局、半馬身ほど追いつけないまま終わってしまいました。変わり身に期待したいですが、今のところ明らかに物足りない動きですね」(競馬記者)
前走の安田記念(G1)後に休養に入り、先月半ばには帰厩していたレッドファルクス。そこから約1カ月調整を重ねてきたが、未だ状態が上がって来ないようだ。スプリンターズS連覇を誇るスペシャリストも今年で7歳の秋。いよいよ競走馬としてのピークが終わろうとしているのだろうか。